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カテゴリ:旅行
中東のどこかへツアーで訪れ、帰国前最後の土産物店に入っていた。
ツアー仲間のおばさんたちは買う気満々で店中をあっちへ移動したりこっちへ移動したりと忙しく見ていたが、私はまったく買う気などなく単に時間つぶしでうろついているだけだった。どうもパッとしない商品ばかりで、どれもいらんなぁ……( ̄_ ̄;)、という感じのものばかりだったのだ。 決して大きくはない店の中心に3段になっているガラス棚があり、その一番上に“でんち”と呼んで小さい頃に着ていた綿入りの羽織に似たもの所狭しと畳んで並べられている。 全国的には“ちゃんちゃんこ”のほうがわかりやすいんだろうか。でんちは京都弁? そこのところはよくわからないけど、冬には家の中での防寒着として重宝したものだ。今は売っているのも滅多に見かけなくなり、着ることもとうの昔になくなったが。 それをまさか中東の国で見かけることになろうとは思いもよらず、ちょっと興味を示していくつか手に取ってみる。それでもやはり買う気にはなれず、そのまま棚の上に戻した。 だがおばさんたちはそれを買おうと思っているのか、熱心にあれこれと手に取っては広げて見ていた。そしてその都度乱暴に棚に返すものだからどんどん商品が押され、私の見ている前でいくつかが床に落ちてしまった。 それにも気づかず互いにおしゃべりしながら選んでいるおばさんたちを見て、溜め息混じりに落ちたそれらを拾い上げて棚の上に戻す。┐( ̄- ̄;)┌ ふぅ~… それからすぐにその場を離れて土産物店を出ると、なぜかそこからバスが待っているらしい場所まで1人で大移動をすることになった。しかも途中はとんでもない急勾配になっていて、私はそこをどこから持ってきたのか知らぬ間に乗っていたマウンテンバイクを見事に操り、慎重にではあったもののなぜかできると信じて恐怖も感じずに難なく下っていったのだ。Σ( ̄- ̄*)すごっ 1度も足を付くことなく下り切ると、右側にコンビニほどの大きさのコンクリートの平屋があった。屋根も特にかわらを乗せるなどして設けられておらず完全な長方形で、人が住むための家屋ではなさそうな雰囲気だった。 ドアが外れているのか見あたらず、遮るもののない入口から中に入ると、会社の同期のマイマイが部屋の端っこに丸くなって屈み、コンクリートの床にスケッチブックを置いて絵を描いていた。 「あれ、マイマイこんな所に バス出てしまうえ。一緒に行こ」 と声をかけ、連れ立ってその建物から出る。入ってきた所とは別の場所から出た私たちの前に、手入れの行き届いた庭が広がっていた。季節が終わって花は咲いていないが藤棚もあり、なかなかに立派である。 そんな庭を突っ切ってから改めて庭を振り返って少し眺めていると、そこで目が覚めた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年07月30日 17時33分50秒
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