「赦し」矢口敦子
【送料無料】赦し価格:1,575円(税込、送料別)【内容情報】(「BOOK」データベースより)10年前に逝った妻子への贖罪の想いを抱え、世間の片隅で密やかに生きる、日雇い労働者の日高。彼が身を寄せる「貴風荘」の家主・ハナさんが倒れたことから、その日常に波風がたち始める。ハナさんの命にまつわる親族たちの思惑、偶然知り合った若い母親による息子の虐待致死疑惑。ふたつの「死」に疑念を持った日高は、意志とは裏腹に、それぞれの人生に関わっていく。そして、「真実」に触れたとき、日高の心に訪れたのは…。ベストセラー『償い』の“ホームレス探偵”が、哀しき人々を取り巻く謎に迫る、感涙のミステリ。★★★ 親子 考えさせられる 切ない『償い』の続編にあたるんですね、この作品。それとは気付かずに読んだんですが…この作品で日高は亡き妻子に遭い赦しを得たと言う事で「完結」なんでしょうね…。家主・黒木ハナさん。親族は誰も居ないと思っていたのに。黒木ハナさんの息子(父親となる婚約者が戦死し、石岡家で養母に育てられた)そして甥、姪と思われる中年兄妹。ハナさんが亡くなった訳でも無いのに、この三人の心の中では遺産相続争いが鬱々と…。ハナさんの血縁者(かも知れない)と言うだけ。誰もがハナさんが意識を戻し、そのまま半身不随のまま生き、介護する羽目になったら困る人物ばかり。「ハナさんの死」を望んでるような素振りに、なんだか見ていて嫌な気持ちになりました。日高が巻き込まれたもう一方の「事件」。それは。糖尿病を患う5歳のタックンが、キャバクラで働く母親・一美が殺害した事件。タックンが糖尿病で倒れた際、その場に居合わせたことから顔見知りとなった一美、その妹の冬美。「自分が殺した」と母である一美は自供するが。本当に彼女の犯行なのか?誰かを庇ってるのか??彼女達のどちらかがタックンを殺害したのか?または第三者の犯行!??タックン殺害犯に関しては…予期せぬ人物が最後になって出てきたナァと。(苦笑)しかし。警察がこの人物に行き当たらないはずは無いと思うんだけど。なんで重要参考人にならず居るんでしょ?その辺りが腑に落ちませんでした。ミステリー小説としては。う~ん、なんだかイマイチ…。でも、様々な人間ドラマを見たと言う点で興味を抱いた作品でした。