2008/09/24(水)21:03
女性は要注意!甲状腺のトラブル・更年期障害?うつ病?勘違いに注意「甲状腺」って何?
ハピふる!(2008/9/1放送)より
女性は要注意!甲状腺のトラブル
更年期障害?うつ病?勘違いに注意「甲状腺」って何?
こんなことはありませんか?
・夜眠れない
・めまいがする
・疲れが取れない
このようなことで日ごろからお悩みの方も多いと思いますが
実はこれらの症状 身体のある部分が原因かもしれません。
「甲状腺機能異常」
最近 甲状腺機能異常で病院を訪れる人が増えているとか…
しかもその症状は更年期障害の症状と間違えたり
うつ病など他の病気と間違えられることが多いという。
甲状腺の病気は胃腸や心臓の病気に比べると見逃されていることが多い。
現在少なくとも500万人が甲状腺に異常を抱えていると言われている。
男性と女性では女性が9割 女性が圧倒的に多く男性の9倍。
しかも20代や30代の人にも多いという。
疾患の数は増えていないが 検査法が進化しており発見率が高まっている。
気がつかないまま症状が進んでしまうケースも多い。
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甲状腺はどこにある?何をしている?
甲状腺はのど仏の下あたり
ちょうちょのような形をしていてまるで蝶ネクタイのように見える。
甲状腺の働きは 一言で言うと「元気の源」
このホルモンが身体中のあらゆるところに作用して
身体の新陳代謝を保っている。
甲状腺の働きは人間が生まれてから亡くなるまでずっと続けて
甲状腺ホルモンを一定量流すこと その調節をしているのが甲状腺。
<甲状腺の働き⇒体全体を元気にすること>
・心臓や胃腸の働きを活発にさせる
・骨や筋肉の成長を促す
<正常な甲状腺の働き>
1)甲状腺が甲状腺ホルモンを分泌する
2)心臓や内臓の働きを促し 体を活動的にする
この働きに異変が起こると?
甲状腺ホルモンがなくなってくると 元気がなくなったり
逆に多すぎても 心臓がドキドキしたり 手が震えたりする。
<甲状腺の異常>
1)甲状腺ホルモンを過剰に分泌する
2)心臓の鼓動が速まり 血圧や体温が上昇
3)内臓が活発になり 食欲が旺盛になる
<甲状腺の異常>
1)甲状腺ホルモンの分泌が不足する
2)心臓の鼓動が遅くなり 血圧や体温が低下
3)内臓の働きが弱まり 食欲が低下する
甲状腺ホルモンの分泌に異常が起こると
このように正反対の症状が現れる
これが甲状腺の異常の特徴
分泌量が過剰でも不足でも体調不良になるのが大事なポイント
なぜ甲状腺ホルモンの異常分泌は起こるのか?
甲状腺の疾患の原因はわかっていない。
しかし家族的な遺伝的な関連性
および環境的な因子「過労・ストレス」といった問題が
関連していることは確かである。
できるだけ日常 規則正しい生活をして
無理をしないことが基本になる
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甲状腺の異常は様々な病気と間違えやすい。
ケース1「更年期障害」
最初に異変が起きたのは5年前
いつものように働いていると顔だけが熱くなり 額から汗が…
この日からたびたび起こるようになった原因不明のほてり
頭もボーっとして仕事に集中できない日が続いていました。
更年期障害の症状のひとつだと思っていました。
ところがこの原因不明のほてりは甲状腺ホルモンの過剰分泌の可能性が…
甲状腺ホルモンの過剰分泌で血圧や体温が上昇しほてりが起きた
しかし更年期障害だと思ってその後4年間病院に行かなかった。
すると昨年の秋 更なる異変が…
お化粧をしている時に 突然 手の震え アイラインが引けません。
会社でもたびたび原因不明の手の震えが起こるようになり
これまでの更年期障害の症状ではないと思い受診することに…
そこで更年期障害ではなく甲状腺の病気ではと検査を受けた結果
バセドウ病と診断された。
<甲状腺ホルモン分泌過剰の症状>
・動悸がする
・高血圧になる
・暑がりになる
・のぼせ・ほてり・多汗
・食欲が旺盛になる
・下痢になりやすい
・イライラしやすい
・集中力がなくなる
・肌の痒み・色素沈着
これらの症状が複数でたら要注意
甲状腺の機能がこう進する分泌過剰タイプは 更年期世代の女性に多い
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甲状腺の異常は様々な病気と間違えやすい。
ケース2「うつ病」
事務の仕事をしていた女性 異変が起きたのは3年前。
いつのように仕事から帰り 家で一休みしていると
なぜか気分が優れず 何もする気が起こらない。
この日を境に精神的に落ち込みがちとなり
朝起きても気分が優れないなどこれまでにない異変を感じ始める。
不安になって近所のクリニックを受診するとうつ病かもしれないと診断。
その日から病院で処方された抗うつ薬を飲み始めたが
薬を飲んでも元気にならなかった。
他に原因があるのではないかと思いつつ薬は飲んでいた。
「気分の落ち込み」実は甲状腺ホルモンの不足で起きやすい症状。
うつ病だと思い込み その後2年間薬を飲み続けるが
昨年の暮れ さらな異変が…
体のむくみがひどくなり ジーンズが履けなくなった。
朝方顔がむくんでいて 夕方になると締まってくる。
体重も3ヶ月間で6キロも増加。
連日のように顔や体がむくみ うつ病ではないと感じ
別の病院で検査を受けると
甲状腺ホルモンがほとんど出ていないことが判明
甲状腺機能低下症と診断された。
<甲状腺ホルモン分泌不足の症状>
・脈拍が遅くなる
・低血圧になる
・寒がりになる
・低体温・汗をかかない
・食欲が低下する
・便秘になりやすい
・気分が落ち込む
・物忘れしやすくなる
・肌がカサカサになる
これらの症状が複数でたら要注意
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甲状腺トラブルを発見するには?
自分で症状を判断するのは難しい。
通常の健康診断や人間ドックでは 甲状腺の検査は入っていない。
検査を受ける場合は甲状腺の専門病院、大病院の内分泌科。
どんな検査を行うのか?
微量の採血をして 血液の中の
甲状腺のホルモンの量を測れば一目瞭然でわかる
東京・渋谷区の伊藤病院では1時間でわかるそうだ
・問診 症状の度合いや頻度を確認する
・触診 甲状腺の腫れを確認する
甲状腺の腫れが見つかった場合は ほぼまい違いなく甲状腺に異常がある
甲状腺がはれるのは典型的な症状だが 全ての人が腫れるわけではない
甲状腺の腫れは自分で触ってわからない場合もある
・エコー 触診ではわからない小さい腫れを確認する
・血液検査 血液中に含まれる甲状腺ホルモンの量を測る
基準値より多いか少ないかを調べる
簡単な検査で診断ができる
検査費用は3000円程度
通常に比べ若干異常が認められた場合はしばらく通院して様子をみる
しかし病気とわかった場合はどのような治療が行われるのか?
低下している場合は 甲状腺ホルモン剤
こう進している場合は 抗甲状腺薬(甲状腺ホルモンの過剰分泌を抑える薬)
甲状腺のホルモンが下がっている場合は治療が簡単。
甲状腺ホルモン剤を飲んでいれば問題はない。
薬を飲むことで通常の生活ができる。
甲状腺こう進症「バセドウ病」の方が治療が大変。
薬がファーストチョイスになるが
薬で治らない方 副作用がある方は防ぎようがないので
手術や放射線治療という選択肢もある。