小生の釣り姿
小生は釣りに行くとき、一人で行くことが多いものですから、自分が釣っている姿の写真が、ほとんどありません。同行者があるときは、お互いに撮ることもありますが、基本的に魚を撮ることはあっても、ついつい人を撮ることが少なくなる傾向にあります。2年ほど前の夏、法事で長野県の故郷に帰ったときに、ついでだからと鬼無里(きなさ)に泊まってくることにしました。鬼無里は長野市から戸隠方面に向かい、途中から白馬方面に入った僻地です。今でこそ秘境ブームで、道路は整備され観光地化していますが、20年前に行ったときには、崩れそうな道路を行かねばなりませんでした。鬼無里は京都からこの地に流された紅葉が徒党を組んで、旅人の命を奪い金品を強奪。鬼女として恐れられていたのを、京都から派遣された平維茂(これもち)が討って鬼が居なくなったというところから「鬼無里村」といわれるようになりました。村内には東京、西京、二条、三条などの地名も残っています。さてこの伝説の地に裾花川が流れています。犀川の支流です。上流は奥裾花渓谷で、秋には「錦秋の渓谷」として知られています。上の写真は土手の上からワイフが撮影してくれた、数少ない小生の釣り姿です。フライをキャストした瞬間です。対岸は水に削られた一枚岩の断崖がつづく渓で、春の雪解け時は増水してとても入ることはできません。この時に釣れたイワナです。アメマス(エゾイワナ)系のイワナのようですね。このとき、1時間ほど釣り登り、さらに一匹釣ったところで雨も降ってきたために上がることにしました。両岸が切り立っていますから、増水したら下流のダム湖まで流されてしまいそうです。9月の初めのころでしたが、半袖では寒いほどでした。