枠にはめ込まない子育て
今日、那覇市内で全盲のピアニスト辻井伸行さんのお母さん「辻井いつ子」さんの講演会があったので、参加してきました。某病院の30周年記念講演で地域の方に広く無料ご招待をしていたので、会場には定員をはるかに超える、1400名が参加し座る場所もないくらいの大盛況でした。(恐るべし無料の力・・・)私は、仕事の関係で聞いておきたかったので、お休みでしたが参加してみました。生後まもなく、お子さんが全盲と分かり絶望のどん底に落ちたいつ子さんですが、義父母の「障害を持った子供は、その子をキチンと育ててくれる家庭に生まれてくる。」という温かい言葉で立ち直り、全力子育てに取り組んできたようです。子育ては、思った以上に大変な事でしたが、ご主人の協力もあり、乗り越えてこれたと。お子さんが、全盲という障害を持って生まれてきたことで、その存在が家族の絆をより深いものにしてくれたとの話しでした。子育てをしながら、子どもの才能を「親バカ」と思いながらも、信じつづけてきた信念や、その思いがインスピレーションとなって、多くの素晴らしい恩師や後援者の方を引き寄せたことなど、子育てを絶対に諦めない姿勢が感じられました。二人で、夢を諦めず可能性を信じてすすんできたことや、とても自然に子離れしてきた流れなど、大切なものたくさん学んできました。講演の中で、モスクワのピアノの恩師が「子育てをするとき、教育ママにならないで欲しい。練習・練習とムリにさせると感性が育たないから。彼が好きな事をさせながら、音楽を育てて。」と言われたそうです。いつ子さんはそれを守って、彼がやりたいとおもうことは何でもトライさせたそうです。そのお話しを聞いて、自分の子育てのヒントを得ることができました。娘は、本が大好きで想像力が豊だとおもいます。家でボーっとしている時、声をかけるといつも何か想像の世界を描いています。小さな頃から、出来る限りその世界の邪魔をしないように心がけていますが、現実世界と歩みを合わせないとならないときには、ついつい怒ってしまうことがあります。自分の都合で、自分の普通の枠に何とかはめ込もうとしますが、娘は私の枠をはるかに超えた大きな可能性を持っているので、こんなちっぽけな枠にはまることなく、ムリが生じてしまいます。反省です。娘の可能性をムリにつぶしたり、折り曲げたり、押し込んだりしないように、親として大きな枠に成長していかないといけないことを改めて感じることができました。