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昨日、今月から始めることになった「公共探求 倫理」の初授業。といっても、枠外の月、金の7限なので、登録は特進の二人だけ。しかも、話を聞いてみると、一人はすでに指定校推薦での進学が決まっており、もう一人は共通テストは受けるのだが、「公共・政治経済」で受け、「公共・倫理」では受けないそうだ。
前任者がほとんど「政治」の分野しか教えておらず、「経済」がまったく分からないそうだ。そういうことは「社会」の教師にはありがちで、自分が新任のころいた世界史の先生は、熱心なカトリック信者で、宗教改革以降の世界史はまったく教えていなかった。つまり、近代も現代もない世界史。こんなことがまかり通るのは、授業がまったくの密室で行われていて、それを管理すべき管理職が怠慢だからなのだが、まあ、仕方ない。 それで、どうしようかと相談し、古典を教えている同僚の熱心なリクエストもあり、前半は「中国思想」をやることにした。理由は儒家、道家などの思想をある程度知らないと、共通テスト漢文では手も足も出ないことがあるからだ。そもそも、そこをまだ教えていないのも困ったものだが、まあ、カバーすることにした。 後半は、政治・社会思想史と経済思想史。一応「倫理」と名の付く授業だから「思想史」とすればいいだろう。実際は「所有」をめぐるロックとルソーの対立思想から始めて、リベラリズム、リバタリアニズム、コミュニタリアニズムの現代アメリカの三大政治思想までを概観する。経済思想は、トマスピケティの思想を踏まえて、経済の基礎的用語を教える。 と簡単に書いたが、これをちゃんと教えるには相当量の予習が必要だ。そんなわけで、朝練には「行かない」というより、事実上「行けない」。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.10.09 05:25:24
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