定時制教員のつぶやき

十年一昔と言うから、それは五昔ほど前の話。

アメリカのあるラジオ局がクリスマスの夜にサンタに直接電話がかけられるという
企画を行っていたそうな。

しかし、新聞に載せた電話番号が間違っていたために、
その電話は別のところにかかってしまったとか。

かかった先は中央防衛航空軍基地（CONAD）の司令長官。

クリスマスの夜、その間違った先にこんな電話がかかってきた。

「サンタさんは今どこにいるの？」

単なる間違い電話。しかも軍の施設だから、日本だったらすぐに切られてしまうだろう。
だが、クリスマスが重い意味を持つキリスト教の国だからか、
はたまたジョーク好きの国民性のせいか、
それとも電話を受けた人が子ども好きだったのか、
子どもからのそんな電話に、司令長官はしばらく間をおいた後、こう答えたそうだ。

「今、北極から南に向かっているよ」

多分、この答えを聞いたその子どもは満足して電話を切ったのだろう。

これだけでも一つの美談となるのだが、実はこれにも後日談がある。

これ以降、CONADは1958年にアメリカ・カナダ両政府合同の
北米航空宇宙防衛司令部に発展すると、
毎年クリスマスにサンタを追跡し、サンタの現在位置を報告するプログラムを開始した。

そしてサンタの情報はは1998年からウェブ上でも公開されるようになり、
毎年クリスマスには世界各国からのアクセスを集めるようになった。

サンタ追跡プログラム

クリスマスの夜、気が向いたらここにアクセスしてみてはどうだろうか。

サンタが日本上空を飛んでいるという情報が流れた時、
空を見上げたら何か見えるかもしれない。