2007/12/28(金)04:12
台湾秋茶づくり旅行(18)-坪林の茶畑
茶葉料理を十二分に堪能したあと、バスは坪林の山の中へ入っていきます。
茶畑の見学です。今日は、ちとマニアックですな(^^;)
まずは、坪林の代表的な品種である、青心烏龍種の茶畑を見ます。
青心烏龍の茶樹
青心烏龍(せいしんうーろん)種は、台湾の烏龍茶品種としては、高級品種だと言えると思います。
香り、味ともに厚みを持っていることが特徴で、多くの高山茶はこの品種を使っています。
また、以前実験しましたが、やはり文山包種茶はこの品種を使ったものの方が美味しいです。
青心烏龍は、台湾が誇れるチャの品種といえると思います。
しかし、良い品種とはいえ、この品種ばかりを栽培するわけにはいかないんですね。
農家の事情が色々あるのです。
#茶業に携わる人手不足が深刻なので、できないのです。
さて、肝心の茶畑ですが、こんな感じで山あいに広がっています。
坪林の茶畑の特徴は、ご覧のように、森林などの自然環境を残しながら、小規模で茶畑を展開していくことにあります。
小規模なので、当然、生産性は落ちますが、自然と共生させながら、大切にお茶を育てています。
これが、安渓だったら、ひと山全部鉄観音にしちゃうでしょうね(^^;)
また、茶畑の畝にも特徴があります。
少し弧を描くように木が植わっているのが分かりますでしょうか?
真っ直ぐの方が機械を入れる・作業をするのには都合がよいのですが、それだと、台風などが来た時に、風が真っ直ぐに通り抜けてしまい、被害が大きくなってしまいます。そのため、こういう形状になっているのだとのこと。これまた、農家の知恵だと思います。
次に、ちょっと移動して、金萱の茶畑です。
先ほどの青心烏龍の茶畑は、少し深い緑色でしたが、こちらは少し明るい緑色をしています。
金萱(きんせん)は、台湾の茶業試験場で改良された品種です。別名・台茶12号ともいいます。
茶の品種改良には、本当に時間がかかります。30数年ほどの時間がかかったそうです。
青心烏龍よりも早めに茶摘みができ、病虫害に強く、1本の樹あたりの産量も多いという特徴があるため、農家にも歓迎される品種です。
飲み手にとっても、独特のミルクのような香りがあることで知られています。
#心無いお店で買うとバニラエッセンスでもかけたようなのにぶち当たりますが、あれは着香です。
金萱の茶葉
青心烏龍と比べると、茶葉の形も少し丸っこいです。
新品種でも、金萱は特に丸いので分かりやすいかも。
先生:これで、青心烏龍と青心大有、金萱、翠玉、鉄観音と5種類見たから、もう茶葉を見たら見分けられるね
いや、そりゃまだ難しいですわ(^^;)
・・・先生はお茶を教える時は、かなりスパルタです。
次は山を越えて、九【イ分】に向かいます。
続く。
5種類見分けられますか?