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今日は「介護の日」です。
住友生命保険相互会社 営業企画部 シニア企画室長安部 博様が (現在は「さわやか福祉財団」にご勤務) 平成13年1月10日、 「シニアの眼」Vol.20 ~90秒で分かる販売手法・販売話法のヒント~ のページで書かれている <広辞苑にも載ってなかった『介護』のなぞ>を 安部 博様のご了解をいただいて掲載させていただきます。 ______________________ 昨年末のクイズ番組で20世紀最大のベストセラーは何か、 という出題があった。 正解は「広辞苑」とのこと。 これまでに1100万冊が売れているというから日本人 10人に1人は持っていることになる。 国民的辞書といってもいだろう。 小職はその広辞苑で『介護』をひいて少なからず焦った経験がる。 『介護』という単語が載っていなかったからである。 小職を戸惑わせた我が家の「広辞苑」は1979年の 第2版補訂版であった。 調べた結果『介護』は「広辞苑」では第3版(83年12月発売) から登場していることがわかった。 この事実に意外の感を抱かれる方もいるのではなかろうか。 今や人口に膾炙した感の強い『介護』が、 日本語として定着した歴史は予想以上に浅いということだ。 では『介護』という言葉はどのような過程 で市民権を得たのであろうか? 松の内に免じて本稿では以下の推理を許していただきたい。 1.『介護』は国会図書館のデータ検索では74年、 東京都老人総合研究所の公開講座に始めて登場するも、 学術的造語の域を出ず認知は得られなかった。 2.81~82年にかけて呆け問題の著作が数冊発刊され その中に登場、痴呆の権威として著名な長谷川和夫氏 の著書が83年に発売されるにいたり、 ようやく『介護』が定着したのではないか。 3.『介護』は介抱の「介」と看護の「護」を合成した行政用語と思われる 厚生省はそれを「介護保険」の呼称に用い固有名詞とした。 それがいつのまにか民間で普通名詞として用い られるようになったのではないか。 4.『介護』が広辞苑に登場した83年、わが国の老人医療費は 史上初めて3兆円を突破し、 その対国民医療費比も22%と2割の大台を超えた。 また83年はわが国が老人保険法改正により老人医療費の無料化と 訣別した年でもある。 これは単なる偶然の一致であろうか。 5.その後行政も民間も『介護』を概念整理しないまま、 昨年「介護保険」のスタートを迎えるも定義が不明確なまま 混乱・混同が続いている・・・ ちなみに広辞苑第4版では、「介護」病人などを介抱し看護すること 最新の第5版では、「介護」高齢者や病人を介抱し日常生活を助けること 第6版では果たして、どんな表現になるのだろうか。 私たちが「介護」への共通イメージを確立するまでに、 もう少し時間がかかりそうだ。 お客さまと『介護』を語るとき、お客さまが語る『介護』の意味を 確認しておくべきかもしれない。 なぜなら、お客さまの「介護」とあなたの「介護」が 同じ定義とは限らないからである。 さて、あなたにとっての「介護」とはいったいどんなものですか。 (・・・・・続く) ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 人を想い、笑顔を創る。 すべては「健康快互」から。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 磯部成文@FOOTMARK http://www.footmark.co.jp/ http://www.ukiuki.jp/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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