びびあんシリマルダシ日記

昨晩は、日記書いてる途中に寝落ちしてしまうという、
特に何したわけでもないのに、お疲れモード。


というわけで、書きかけで保存してたのを、そのまま投稿。


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以前の日記のコメントで、

「何回転したら、みんな満足するのでしょう」

というお問い合わせｗをいただき、
あわせて、このたびのダイスケの４フリップ挑戦ってので、

「４回転フリップってのは、そんなにすごいことなの？」

というお問い合わせをいただいたもので、
今日は、少々そのあたりの話を。



回転数の問題について、レスでは、

「理論上は５回転までいけるらしいけど、
　実際は、生きてるうちに４アクセルを見ることができれば上出来」

と書いていたのだけれど、
ひょっとしたら、思ってたよりずっと早く、４アクセルまで観ることができるかも。


今回のタカハシダイスケの４フリップへの挑戦が、
今までの固定観念をぶち破ってくれた。


アンドウミキは、サルコウが得意だからと、
３アクセルも、４トゥループも飛ばして、４サルコウに挑んできてるのに、

なぜか男子選手は、４回転を取り入れる際に律儀にも、
まずは４トゥループを確実なものにして、次は４サルコウと、
難易度の順に挑戦してくるのが、若干不思議だったのよね。


※　ここでおさらい。
　
　以下、ジャンプの難易度の順。数字は、それぞれ３回転と４回転の基礎点。

　トゥループ（Ｔ）　４．０、９．８
　サルコウ（Ｓ）　　４．５、１０．３
　ループ（Ｌｏ）　　５．０、１０．８
　フリップ（Ｆ）　　５．５、１１．３
　ルッツ（Ｌｚ）　　６．０、１１．８
　アクセル（Ａ）　　８．２、１３．３


あくまで私の印象なんだが、
女子選手は、サルコウ、ループといった、スケート靴の歯で踏み切るエッジ系のジャンプが得意で、
男子選手は、つま先をついて踏み切るトゥ系のフリップ、ルッツが得意な傾向があるとおもうので、
４トゥループのあと、サルコウにいかないで、
フリップ、ルッツに進む人がいてもいいのに、と思っていたのよ。


練習でなら、４アクセルをのぞく４回転に成功している選手は今までもいて、
でも、なぜかみんな、試合では点数の低いほうからしかトライしてくれなかったんだよね。


そしたら、まあ、見事ダイスケがそれを実現してくれて。


なもんで、ジュベールも、今のところ彼がもってるのは４Ｔと４Ｓなんだけど、
来シーズンは
「ダイスケが４Ｆ跳ぶなら、僕は４Ｌｚ跳ぶよ」
だ、そうで。

（←　これは、ジュベールがフリップでエッジエラーを取られがちで、
　　　４Ｆを跳んだとしても、エッジエラーで減点されるからという自虐ネタもありつつなんだけどｗ）



というわけで、自分の得意なジャンプで４回転に挑戦する選手が増えてきて、
４回転のバリエーションが増えそうな予感。


そして、４Ｆが完成したなら、
次は、４Ａに行きそうなんだよね、ダイスケの場合。


彼はルッツも苦手なわけじゃなくて、
ふわっと浮き上がってから細い軸でまわっておりてくる感じからすると、
フリップに続いて４回転いけそうな気もするけど、
それこそ、あまりに跳び方がさりげなさ過ぎて、
時々、エッジのアテンションをとられちゃう。

せっかく４回転跳んでるのに、エッジ不正で減点されちゃ意味がない。


そういう意味では、
高さと幅があり、空中姿勢が安定していて
ステップだけじゃなくて、実は世界一な３Ａの状態からすると、
「４回転半してみよっかな～♪」
とか、思いそうｗ


あとは、このダイスケがいることによって、
４回転挑戦者が増えそうな日本国内で、
ダイスケ以上に、高さと幅のある３Ａを跳んでいるムラくんあたりも、
早々に４Ｔやっつけて、４Ａにきそうだし。

（←　彼の場合、昨年傷めた腰の具合が心配ではあるが。。。）


下手したら、ソチまでに４Ａ見れるかも！



そそ。



ダイスケが、バンクーバー後のインタビューで、やたらと「ソチは？」と聞かれていて、

「２７歳、しかも１ヵ月後には２８歳という年齢で、
　フィギュアスケート男子シングルでオリンピックはないよな～。
　あんまり、しつこく言うのもかわいそうだから、やめてあげて」

と思っていたのだけど、
今回のダイスケを見ていたら、本人も言葉を濁しながら言ってる
「１年１年やってくうちに、気がついたら４年たっているかもしれない」
ってのが、意外とありなのかも、と思ってしまった。


大会期間中も、来季にむけても、
世界中の解説者や選手から、すっかりラスボス扱いだし、
あの落ち着きっぷりとか、技の精度とか、表現の幅とか、
なんだかずいぶん人間離れしてきちゃって、
これは人間世界の年齢なんて、飛び越えてしまうかもかも。


ソチで、タカハシ、ジュベール、プルシェンコがそろってたりしたら、
なんかもう、怖くて吐いちゃいそうｗ



で、４フリップの事件具合ってのは、
まあ、結局、今までのとこで語ってしまった感はあるのですが、
今の男子シングルでは、４回転といえばトゥループで、
ジュベールといった、ごく１部の選手だけが次の段階のサルコウを跳んでくるというのが現状であって、
そこで、サルコウもループもすっとばしてフリップってのは、
歴代、だれも国際大会で挑戦すらしていないジャンプだから、
それは、それは、大事件。


しかも、回転こそ３．６回転くらいしかしてなくて両足着氷だったけど、
少なくと転倒はせずに、軸も高さもよかったし
そもそもの、かれの３Ｆの高さや、着氷に余裕がある感じなんかからすると
来季は絶対に完成させてきそうだし。

前述のとおり、これは、みんながこれ以上をめざして挑戦せざるを得ないということ。


ダイスケの４Ｆというのは、純粋に見たことのない技だからすごいってのもあるけれど、
男子シングルに”４回転への挑戦”という流れを引き戻したという意味でも、
ひとつの大事件なのだ。



で。


本人、ずっと、どうするかはぎりぎりまで悩んで決めるって言っていて、
実際、すべり始めてからの感触で４Ｆを跳んだとか言ってるけど、

「４Ｆにするか、４Ｔにするか、回避して３Ｆにするか」

って、例えば、

「今度の連休、
　ドバイのホテルのスイートルームに泊まるか、
　本場ユニバーサルスタジオで家族とはしゃぐか、
　あるいは、近所の川沿いを花見がてら散歩するのもいいいかも。
　実際どうするかは、最寄り駅に向かってる途中できめればいいし」

ぐらいに、おかしな選択肢ｗ


そして、４Ｆが選択肢に入るきっかけとなったコーチの、

「４Ｔが跳べないなら、４Ｆ跳べばいいじゃない」

ってのも、

「パンがないならケーキを食べればいいのに」

並に、今までの常識からするとおかしなこといってるわけだけど、それを、

「そっか。フリップの方が好きだし、そうしよう♪」

とすんなり受け入れるダイスケがすごい。
ああ、おつむのほうが若干”あれ”でよかった。。。^_^;


これが、コヅカとか、考えながら滑ってるタイプの選手だったら、

「ええ！！？だって４Ｔも完全じゃないし、４Ｓなんて練習すらしてないし、
　それをいきなり４Ｆなんて、ありえないよー」

って思うと思うんだ。


賢すぎないほうが、アスリートとしては大成するというよい例ｗ



さて、３日～５日にかけて、ＢＳで世界選手権の再放送をやってくれるみたい。
やっと、男子シングルＳＰをちゃんと見られる。よかった、よかった。