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Oct 10, 2007
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カテゴリ:カテゴリ未分類
前にいつか来たことがあるような気がする・・・
             587270884_51.jpg
昔、お父さんと一緒に来たかもしれない・・・
昨夜からどうしても気になってしょうがなかったので、早速お父さんに眼鏡岩とお橋観音寺に以前一緒に行ったかどうか聞いてみた。
すると、お父さんは私と一緒に行ったことがあるどころかその場所には行ったことが一度もないと答えた。
え~!?それじゃ、私は誰と行ったの?
お父さんと一緒に来たような気がするのに・・・
でも、誰と行ったかもわからないし、写真もないし、記憶もはっきりしないのだ。
眼鏡岩は後からなんとなく来たことがあるような気がしたが、お橋観音寺の山道は登ってる途中で、前にも登ったことがあると強く感じたのだ。
岩と岩の隙間を歩いているとき、赤い鎖のロープを握って丸太を渡るとき・・
こんな体験をしたような気がした。
   587270884_133.jpg
う~ん・・・どういうことだろう?
お父さんが「そういえば『徒然草』の中に似たような話があったな」
と言うので、ネットで徒然草を検索し、この似たような話を探してみた。(見つけるのにものすごく時間が掛かった)


   「徒然草」 

  第七十一段

名を聞くより、やがて、面影は推し測らるゝ心地するを、見る時は、また、かねて思ひつるまゝの顔したる人こそなけれ、昔物語を聞きても、この比の人の家のそこほどにてぞありけんと覚え、人も、今見る人の中に思ひよそへらるゝは、誰もかく覚ゆるにや。

また、如何なる折ぞ、たゞ今、人の言ふ事も、目に見ゆる物も、我が心の中に、かゝる事のいつぞやありしかと覚えて、いつとは思ひ出でねども、まさしくありし心地のするは、我ばかりかく思ふにや。



というわけで、これを機会に「徒然草」を読んでみたら、とてもおもしろかった。
うーん・・・結局、行ったことあるかどうかはわからないが・・・
徒然草を書いた吉田兼好も同じ思いをしたのだなぁ~





     587270884_31.jpg


眼鏡岩にには神話があります。


  昔、佐世保ん堺木ちゅうところに、大きな岩があったげな。そん岩には、二つの大きな穴が
 あいとって、ちょうど眼鏡のようになっちょるところがあります。

  あるさわやかな夏の午後のこつでした。石盛丘に住んじょった大きな鬼が、知見寺(ちけんじ)
 の丘ん石に肘ばかけ、足ば前山にのせて、気持ちよさそうに昼寝ばしていたげな。なにしろ
 石盛丘から前山までは、5キロメートル以上もあり、そん間に広か田原があったほどじゃけん、
 よっぽどふとか鬼じゃったとじゃろう。

  髪は柚木谷(ゆのきだに)から相浦谷(あいのうらだに)へ流るるように、うねり縮れて、そん
 中に野ネズミや野ウサギなどが出たり入ったりして遊んじょったげな。ヘビなどは、わが長さん
 (自分の長さの)何倍ぐらいあるじゃろうかと、うねった髪の上ばするするとほうて(這って)
 下り、あぶなかこて(危なく)谷に落っちゃげそうになったりしたげな。小鳥たちは、ちょん切って
 きては髪ば飾ったり、それに飽きると、髪ば一本一本くわえては綾取り遊びばしちょったげな。
 それでも鬼は、いっちょん(すこしも)目ば覚まさんじゃったげな。

  そいで、一羽のいたずらそうな小鳥が、トンネルのごたる(ような)鼻の穴んなけえ(中へ)
 入っていって、こちょこちょとこちょぐったげな。そしたら、鬼がふとかくしゃみばしたので、小鳥
 たちゃあ、天までいっぺんに吹き繧ーられちしもうたげな。野ネズミも野ウサギも、
  「こりゃあ地震ばい、おおごつになったばい。」
 と、ころげ落ちるごとして、にげちいきました。
  
  そこで、鬼はぐうっと両手ばのばしたげな。左手は、愛宕山、右手は烏帽子丘(えぼしがおか)
 に届きました。そして、両足ば、ぐうっと前山にふんばったげな。と、どげんしたことでしょう。あん
 ふとか岩ば踏みほがして(踏んで穴をあける)、ぽっかりと二つの大穴がほげた(あいた)げな。
 それが、眼鏡岩で、今でんそん近くの部落ば、岩ほげとよんじょるげな。


     話 者・江口 愿四郎(佐世保市)
     再 話・中嶋 英治
     参考資料・長崎県小学校教育研究会国語部編集「長崎のむかし話」
     出版権者・株式会社 日本標準






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Last updated  Oct 10, 2007 01:35:50 PM



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