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カテゴリ:観照 & 探訪
![]() 大堰川沿いの道路とはT字路になり、北方向に向かう道路に少し入ると、道路の左(西)側に福田美術館があります。 所在地は、京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16。天龍寺と同じ町内です。 ホームページを参照しますと、 2019年9月、[開館記念]福美コレクション展が当館の出発点。 今秋開館5周年を迎える新しい美術館です。 ![]() 正面に開催中の美術展案内が掲示されています。 ![]() エントランスを入ると、 ![]() 左の壁面に「進撃の巨匠」のポスターが掲示されていました。 事前にチケットを入手していたので、正面の受付カウンターで提示して、早速館内探訪を兼ねながら展示室を巡覧しました。 初入館です。 良かったのは展示室では一部の作品を除き、撮影OKとなっていたこと。 残念なことは、今回の美術展の図録が発行されていなかったことです。 大半の作品について記録写真を撮ることができましたので、その点は備忘録にもなります。 まずは、福田美術館の建物自体をご紹介しましょう。 ![]() 正面のドアを入ると、すぐ左に緩やかな階段があります。 ![]() 立ち位置を変えて見上げる感じで撮るとこんな景色です。 細長い長方形の建物が中心になっていて、建物の南側に通路があります。 階段を上がると、右(北)側に展示室への入口があります。 ![]() 階段を上がって、振り返って美術館の入口側(東)を眺めた景色 ![]() 通路を東に歩み、鉄柵の近くから眺めると建物の東側面はガラス壁面です。 手前に斜めにシールドが設けてあります。多分内部空間の装飾的デザインなのでしょう。 ![]() 吹抜空間の左側を見下ろすと、美術館入口を入った正面の受付カウンターが見えます。 ![]() ガラス壁面越しに、南側の外を眺めますと、庭が広がり、手前に礎石風の石が見えます。 南西方向を眺めると、池が広がっています。 ![]() ![]() ![]() この池は方形で、大きな水盤に見立ててあるようです。 嵐山の景色が「水鏡」として映じる形になっています。水盤の向こう側に見えるのは、美術館内に併設されたカフェ。このカフェには入りませんでしたが、このカフェの東側のガラス壁面の傍に座れば、大堰川と渡月橋、嵐山の景色が広がって見えることでしょう。 美術館のこの通路は、日本家屋で言えば「縁側」を兼ねている感じです。 ![]() 西方向に少し歩み、南東方向を眺めると、水盤(池)の先に大堰川の堰と川面が連続しているような錯覚にとらわれます。 この水盤自体が、大堰川沿いの道路からみれば、高さとして、いわば1階の天井の上部あたりに設けられた方形の池なのです。こちらからは道路が段差の底面となり隠れてしまって見えません。 外壁のガラスに眺望を邪魔するかのように何か模様が見えますね。 これ、外壁のガラスに伝統的な「網代(アジロ)文様」がプリントされているのです。 さらに、高さによって、文様の線の太さを変化させてあります。 ![]() 全面的に普通の網代文様をプリントしたガラス壁面はこんな感じです。 外の景色は雰囲気がわかる程度になります。 さて、上掲の緩やかな階段を上がると、すぐ右側に展示室への入口があります。 わずか数歩の距離ですがそこは薄暗くて、自動ドアとの間に設けられた一種のバッフア・ゾーンの空間です。展示室の空間は、全体の照度が低めになっています。室内の壁面に沿ったガラスケースに展示された作品に対して照明が調光されているようです。ガラス越しに鑑賞する作品は見やすい明るさになっています。 私の経験では、京都・岡崎の近くにある細見美術館と大阪の藤田美術館が同様のコンセプトの展示です。展示室は自動ドアで、室内空間は照度が低めにされていて、展示作品は見やすい明るさになっている方式です。 展示室は GALLAREY と表示されています。最初の階、ここが1階と称されています。 GALLERY 1 の部屋は、全体が長方形の大きな空間です。ホームページの説明によれば、「蔵」をイメージした空間として設計されているそうです。 東側から入り、西端側へ展示作品を鑑賞していく順路でした。 GALLERY 1 を出て通路の西端に行くと、右側にミュージアムショップとエレベーターがあります。左側は上掲の景色に見えるカフェへの通路です。 ![]() ミュージアム・ショップの一隅から見える小さな庭。 ![]() ![]() 手水鉢が置かれていて、建仁寺垣で仕切られています。 ミュージアム・ショップの傍にあるエレベーターで2階に上がります。 GALLERY 1 の上部にあたるところが、GALLERY 2 です。 ![]() 突き当たりを左に進めば、PANORAMA GALLERY 3 です。 ここは、カフェの上層に相当する空間です。 ![]() ![]() ![]() 大堰川沿いの道路から眺めた美術館の外観。左側の1階がカフェです。 2階が PANORAMA GALLERY 3 になります。 美術館自体の様子、雰囲気のご紹介を終わります。 序でに、ホームページの説明によりますと、この福田美術館は、江戸時代から近代にかけての日本画家の作品約2,000点をコレクションされていて、京都画壇の作品のコレクションに特に力を入れているとか。 ”「たとえ美術に詳しくない方が見ても、感動を覚えるような」作品がコンセプト”だそうです。 次回は、今回の企画展について、覚書を兼ねてご紹介します。 つづく 参照資料 福田美術館 ホームページ コレクション 補遺 網代ってなに? ~読み方・意味・由来~ :「有限会社 網代商会」 網代 Ajiro :「吉兵玉井銘木店」 網代模様 :「TOM's Web Site」 (情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。 その点、ご寛恕ください。) 探訪&観照 京都・嵯峨天龍寺 -1 福田美術館への往路にて へ 探訪&観照 京都・嵯峨天龍寺 -3 福田美術館「進撃の巨匠 竹内栖鳳と弟子たち」(1) へ 探訪&観照 京都・嵯峨天龍寺 -4 福田美術館「進撃の巨匠 竹内栖鳳と弟子たち」(2) へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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