3612535 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

遊心六中記

遊心六中記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

茲愉有人

茲愉有人

Calendar

Category

Comments

Archives

Favorite Blog

まだ登録されていません
2024.06.30
XML
カテゴリ:観照

 龍袍 縹地龍に卍字と花文様綴錦  京都国立博物館蔵  (資料1)
              部分図
資料に時代の明記はありませんが、中国からの舶来品です。

「龍袍」というのは、中国の清代(1616~1912)に皇帝やその臣下が宮廷という公の場で来た朝服(朝袍)です。龍袍の文様は、龍が中心ですが、それ以外に様々な吉祥文様があらわされているそうです。(資料2)     この参照資料の中にも龍が刺繍された龍袍の事例が載っています。

さらに時代を遡ると、「唐の時代、龍は権力のシンボルとして皇帝の服を飾るようになっていました。長寿3年(693)には位の高い官人に龍の服が与えられました。皇帝から権力のシンボルである龍の服をいただくことは、たいへんな名誉でした。そのうちに龍の文様の服をかってに着る人も出てくるようになります。大徳元年(1297)には胸や背に小さな龍の文様をつけることは差し支えないが、衣服全体に及ぶような大きな龍をつけることが禁止され、延祐2年(1315)には五爪二角の龍文が皇帝専用の文様として規定されます。五本の爪をもち、頭に二本の角をはやした龍が権力のシンボルとして定まったのです。」その後、「明(みん)の時代にも同じく五爪二角の龍が皇帝の服を飾りました。いっぽう、臣下たちは皇帝の龍から爪を一本減らした四爪の龍の服を皇帝から賜るようになります。四爪龍は蠎(もう)とも呼ばれました。」
清の時代には、臣下たちは龍とまったく同じ姿のものを、蠎と呼んで自分たちの服を飾るようになったそうです。 (資料3)


  龍袍 紺地龍文様金糸刺繍   京都国立博物館蔵  (資料4)   
      部分図
    部分図

 
 龍袍 青地刺繍(未仕立て)  京都国立博物館蔵  (資料5)
      (部分拡大図)

 
 雲に龍丸文様繻珍官服裂  京都国立博物館蔵  (資料6)
  

    
 緙絲 紫地龍文様 元時代・13~14世紀 東京国立博物館蔵 (資料7) 

 

 紺吉服地蔵袍  18世紀 チベット民族  九州国立博物館蔵 (資料8)
 (部分拡大図)

 
 
  紺地雲龍文様錦 𧙥衣 第二尚氏時代・19世紀 東京国立博物館蔵 (資料9)
 第二尚氏は、沖縄の琉球王国を統治した最後の王家の通称だそうです。(資料10)
 ここにも、琉球王国と明との間に交流があった一端が残されているようです。 

他にも公開されている事例と出会いました。
「龍袍」(黒川古文化研究所蔵)  (資料11)
​「蠎袍:マンパオ」​​(文化学園服飾博物館蔵)という清朝末期の袍の事例 (資料12)
ウィキペディアの英語版を検索しますと、​​「dragon robe」​​という項目があります。
ここにも、龍袍が画像で紹介されています。クリックして画像をご覧ください。(資料13)
 
併せて、肖像画中の衣服に現れる龍を最後にご紹介します。こちらは日本語版のウィキペディアからの引用です。(資料14)
  唐太宗(唐第2代皇帝、世民)の円領衫

  明太祖(朱元璋、洪武帝)の黄袍

  
    明憲宗(明の第9代皇帝、成化帝)の黄袍

 
  世宗(明の第12代皇帝、嘉靖帝)の袞服

   朝鮮 国王の赤袍

これで衣服に現れる龍を終わります。
ご覧いただきありがとうございます。

参照資料
1) ​龍袍 縹地龍に卍字と花文様綴錦​:「国立博物館所蔵品統合検索システム(ColBase)」
2)​ 中国の吉祥文様 龍袍​  工芸室 川上さん :「京都国立博物館」
3) ​皇帝の龍​  工芸室 川上さん  :「京都国立博物館」
4) ​龍袍 紺地龍文様金糸刺繍​    :「ColBase」
5) ​龍袍 青地刺繍(未仕立て)​ :「ColBase」
6) ​雲に龍丸文様繻珍官服裂​     :「ColBase」
7)​ 緙絲 紫地龍文様​      :「ColBase」
8) ​紺吉服地蔵袍​         :「ColBase」
9) ​紺地雲龍文様錦 秱衣​ :「ColBase」                        
10) ​第二尚氏​  :ウィキペディア
11) ​龍袍​  :「黒川古文化研究所」
12) ​蠎袍:マンパオ​ :「文化学園服飾博物館 収蔵品データベース」
13) ​Dragon robe​   From Wikipedia, the free encyclopedia
14) ​漢服​   :ウィキペディア

補遺
清時代の服飾​  :「麗澤大学」
北京故宮博物院200選 研究員のおすすめのみどころ(龍袍)​ 1089ブログ
                          :「東京国立博物館」
龍袍 金黄地綴織(西田善蔵コレクション)​ :「文化遺産オンライン」

 ネットに情報を掲載された皆様に感謝!

(情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません
その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。
その点、ご寛恕ください。)

こちらもご覧いただけるとうれしいです。

観照 インターネットで【龍/Dragon】探しの旅へ 」一覧表





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.06.30 15:40:43
コメント(2) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.