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カテゴリ:観照
![]() 白釉龍耳瓶 中国・唐時代 7世紀 東京国立博物館蔵 (資料1) 衣服から陶磁器に目を転じてみます。日常生活の身近にある陶磁器。花瓶、茶碗、皿、器物などの図柄、意匠です。美術工芸品のコレクションを博物館等で鑑賞する機会に、龍と出逢う機会が結構あります。 ![]() 冒頭の瓶は、瓶の形状の一部、取っ手に龍の形を組み込んでいる事例(龍耳)です。(資料1) ![]() 上掲の瓶とほぼ同じ。こちらの瓶は製作時期等が不詳です。 ![]() 三彩貼花龍耳瓶 中国 唐時代・8世紀 東京国立博物館蔵 (資料3) ![]() ![]() こちらも取っ手に「龍」を象っています。 ![]() 三彩龍文大花瓶 淡路(珉平)焼 江戸時代・嘉永2年(1849) 東京国立博物館蔵 (資料4) 陶三彩の手法による国産品。賀集珉平作。双耳付きで胴部に龍像が線刻されています。 ![]() ![]() ![]() 呉州赤絵龍文双耳花入 中国・漳州窯 明時代・17世紀 東京国立博物館蔵(資料5) こちらは、花入に取っ手(双耳)が付けられ、それが龍の胴体を連想させる一方で、花入の胴部に龍の文様が描き込まれています。 ![]() 青花雲龍文瓶 中国 清時代・17~18世紀 東京国立博物館蔵 (資料6) ![]() 碧釉地黒花牡丹龍鳳文瓶 磁州窯 京都国立博物館蔵 (資料7) ![]() ![]() 金彩色絵龍虎図花瓶 京都国立博物館蔵 (資料8) ![]() ![]() 色絵菊龍雪輪梅文角瓶 伊万里(有田) 江戸時代 17世紀後半~18世紀前半 九州国立博物館蔵 (資料9) ![]() 他に、静嘉堂文庫美術館のサイトに「青花臙脂紅龍鳳文瓶 一対」(重文)が公開されています。(資料10) 次に、壺と称される器に移ります。 ![]() 青磁蟠龍壺 中国・龍泉窯 南宋~元時代・13世紀 東京国立博物館蔵 (資料11) こちらは壺。龍像が壺の上部を巻き込む形で彫り込まれています。 ![]() ![]() ![]() 青花龍濤文壺 中国・景徳鎮窯 元時代・14世紀 東京国立博物館蔵 (資料12) ![]() 青花雲龍文方壺 中国・景徳鎮窯 明時代・嘉靖年間(1522~66年) 東京国立博物館蔵 ![]() ![]() 鉄砂雲龍文壺 朝鮮 朝鮮時代・17世紀 東京国立博物館蔵 (資料14) ![]() ![]() ![]() ![]() 染付龍濤文有蓋壺 初代宮川香山作 明治~大正時代・19~20世紀 東京国立博物館蔵 壺に見られる龍については、「壺 龍」をキーワードに検索しますと古美術商のサイトでいくつか出逢うことができましたが、省略します。 余談ですが、変わり種をご紹介しておきましょう。 「龍壺」(髙岡市美術館蔵)と題する村上炳人作の日本画が文化遺産オンラインに公開されています。(資料16) この辺りで一区切りと致します。 [2024.7.3 追補] 「うまか陶」というサイトの「名品図録」で「染付雲龍文三耳付壺」(佐賀県・有田焼)に出逢いました。 (資料17) つづく 参照資料 1) 白釉龍耳瓶 :「国立博物館所蔵品統合検索システム(ColBase)」 2) 白磁龍耳瓶 :「ColBase」 3) 三彩貼花龍耳瓶 :「ColBase」 4) 三彩龍文大花瓶 :「ColBase」 5) 呉州赤絵龍文双耳花入 :「ColBase」 6) 青花雲龍文瓶 :「ColBase」 7) 碧釉地黒花牡丹龍鳳文瓶 :「ColBase」 8) 金彩色絵龍虎図花瓶 :「ColBase」 9) 色絵菊龍雪輪梅文角瓶 :「ColBase」 10) 青花臙脂紅龍鳳文瓶 一対 :「静嘉堂文庫美術館」 11) 青磁蟠龍壺 :「ColBase」 12) 青花龍濤文壺 :「ColBase」 13) 青花雲龍文方壺 :「ColBase」 14) 鉄砂雲龍文壺 :「ColBase」 15) 染付龍濤文有蓋壺 :「ColBase」 16) 龍壺 :「文化遺産オンライン」 17) 染付雲龍文三耳付壺 名品図録 :「うまか陶」 補遺 陶磁器 :ウィキペディア 陶磁器 :「コトバンク」 陶磁器の一覧 :「KOGEI JAPAN」 ネットに情報を掲載された皆様に感謝! (情報提供サイトへのリンクのアクセスがネット事情でいつか途切れるかもしれません その節には、直接に検索してアクセスしてみてください。掲載時点の後のフォローは致しません。 その点、ご寛恕ください。) こちらもご覧いただけるとうれしいです。 観照 インターネットで【龍/Dragon】探しの旅へ 」一覧表 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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上の二つの瓶、どちらも取っ手に龍の形を組み込んでいますが、下の作品は中味を注ぐときにじゃまにならないのでしょうか
中味が何なのか、お酒か薬品か・・・ 実用性より装飾性を取ったのかな? (2024.07.03 08:15:26)
Jobimさんへ
内部の液体を注ぐという点は、あまり意識しませんでした。 まず、花瓶というような発想で見ていましたので。 取っ手の実用性から注ぐという視点がありますね。 緩やかに注ぐということなら、それほど大きな支障にはならない気がしますが、如何でしょう。 (2024.07.03 09:42:20) |