「大丈夫だよ!」
そう言った友達の家に泊めて貰う事になった。
その友達の家は大宮だったので、
大宮からの始発電車を調べてもらったら、
何とか時間に間に合う事が分かった。
良かった…。
これでマラソンを走ることが出来る。
(あっ、この日記は昨日の続きです。
いきなりこの冒頭では、訳が分からないですよね。
)
「俺は寝てるから、勝手に起きて行ってね!」
AM5:00にセットしたアラームで目を覚ました。
バタバタと支度を済まし、そっと扉を開ける。
マンションの正面玄関を抜け、
駅へと歩き始めた時…。
時間を確認しようと、
バックに付けてある携帯ホルダーへ手を伸ばした。
「あれっ?」
握った携帯ホルダーが、くしゃっと潰れた。
んっ…???
「えええぇぇ~~~!!!」
携帯が無い!
枕元でアラームを止めた後、
そのまま其処に置き忘れて来てしまったのだ。
今からでも直ぐに引き返せば間に合う。
そう思った次の瞬間に、
その希望は一気に絶望の淵に落ちて行った。
セキュリティーシステムの整ったそのマンションは、
入り口の扉が開かない。
友達の部屋のベルを鳴らしても、
散々飲んだくれて寝ているから、
おそらく起きてはくれないだろう。
マラソン会場の現地でランナーの友と待ち合わせをしているのに、
これじゃ連絡が取れない。
どうすればいいのか…?
考えてみた所で、解決策は見つからない。
立ち止まっていたら始発に乗り遅れてしまう。
私は深くため息をついた後、
足早に駅へと歩き始めた。