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鎌倉日記(極上生活のすすめ)

アンテイークになるもの

 アンテイークになるものとはなにか。アンテイーク市にでかけると、思う。世の中のすべての物が、骨董になるわけではないということ。
 電化製品は普通は、アンテイークにはならない。今、使っているエアコンも故障して、動かなければ、ただの鉄屑だ。しかし、扇風機、電話は売られる。
 たとえ、動かなくても。
 小物が、すべてアンテイークになるわけではない。鉛筆や消しゴム、歯ブラシ、タオル、これらはアンテイークにはならないだろう。しかし、同じ同じ日常品でも、古着、ボタン、缶、鍵などはアンテイークになっていく。
 鑑定団に出て有名になったおもちゃのコレクターの北原氏や漫画のまんだらけの社長は、「おもちゃ」「漫画」という分野で、嗅覚をもっていた。
 彼らは、町のおもちゃ屋、そして、貸本屋という爺さん婆さんがほそぼそと経営し、それらが衰退していくとき、廃業寸前に店の奥に眠っていたものや、在庫として、廃棄される直前のものを店ごと全部のように買い付けた。
 そして、ブリキのおもちゃ、手塚治虫の初期の作品。これらが彼らの手に残った。週末ごとに、車で地方の商店街に出かけては、そんな店を見つけ、宝探しのように、買い集めことを、二人の本には、まるで口うらを合わせたように、同じに書かれている。楽しかったに違いない。
 
 彼らは金持ちになった。

 詩人で建築家の立原道造は、建物の設計図を描くとき、その建物が朽ち果てる時、美しいように考える、と言っていた。そんな、ところが、キーワードになるのでは、ないだろうか。
 この原則をつかめば、将来のお宝が見えるように思うのです。

*もし、これはアンテイークになると思うものがあれば、日記の感想のところに、書き込みしてください。皆様に紹介していきたいと思います。
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