あやしいふるほんやさん:アジアの迷宮

2005/04/19(火)10:04

古代都市バクタプル★再訪したいネパールの町

アジア旅の森羅万象(238)

カトマンズから東に15キロ、はるかヒマラヤ・ガネシュの山々が望める丘の上に、かつて首都のひとつとして栄えた古代都市バクタブル(別名パドガオン=信仰の町)があります。 まるで、町ごとそのままタイムスリップしたような、不可思議な魅力にあふれた場所。 バクタプルは889年にアナンダ・デヴ王によって築かれ、その後12世紀~18世紀の間、首都のひとつとして栄えました。 カトマンズ・パタン同様カトマンズ盆地内の代表的な古都ですが、ネワール族の町の中ではこのバクタプルが一番中世の町並みをそのまま残しています。 喧騒のカトマンズに対し、田園地帯の小高い丘の上の、のんびりとして非常に静かな、人口6万5千人ほどの小さな町。 確か、近年の映画「リトル・ブッダ」などでも若き釈迦の住む都として、古代都市そのままの景観がロケ地として使われています。 住民の8割以上がネワール族で、農業に従事している人がほとんど。 1934年の大地震で、数多くの寺院や僧院、民家が被害を受けましたが、1970年代以降、復興が進み、今でも世界に誇るネワール族のすばらしい建築物や彫刻を見ることができます。 赤レンガ造りの町並みの中を散策していると、まるでホンモノの中世の世界を歩いているような、摩訶不思議な気分にさせられます。 この都市の構造上(?!)いっさいの自動車と名の付くものが、町の中から閉め出されているのも、その雰囲気をつくっている大きな原因のひとつ、だと思います。 排気ガスとくるまの走行音ってのは、思ったよりも深刻に旅情をぶちこわしにしていますね。 黄色い らんぷの ちいさな 傘の下で 100gで 80円の 「夢」を 買いました それから 毎日 朝が きて お昼が きて 晩になりました 明日がやって来て 今日になり 昨日のほうへ 行きました 「夢」は アメダマみたいな さらさらした 味がして そうやって なめていると いつも涙が出そうになりました 諸物価は どんどん どんどん 値上がりして 「夢」の値段も上がったそうですが     ↑ *進歩の無いはるるがまえに書いた「詩のようなもの」 このイメージはネパールのカトマンズ郊外のたたずまい。   「古代都市バクタプル」 黄色い電球の明かりが、百メートルおきくらいに点いてます。 狭い石畳の坂道は、車も入って来られないので、明かりの輪から外れた闇が とても深い。 カトマンズから、があがあと音を立てる古ぼけたトロリーバスで、東に一時間。 丘の上の古代都市が、左手前方に灰褐色にくすんで見えてきます。 大きなひとかたまりに見えて、まるで途方も無く巨大な城砦のよう。 ここに泊まると、ほんとうに夜は静か。 ときおり、狂犬病の男が悪酔いして、階下で壁をたたいているくらい。 満月の光の下でも、冴え冴えとした星座の輝きは負けていない。 風は、いつしか止っている。 これはずいぶん前、バクタプルに滞在していた時のこと。 まだネパールは数回しか行ってないけど、今度もし再訪したら。 今度の月夜には、もっと酔っ払って散歩しよう・・・と思った。 中世そのままの暮らしとたたずまいは、郊外までしか車が入れない事が大きい。 町は重厚な煉瓦つくりの古い中層住宅が並んで、迷路のような路地の奥には崩壊寸前の建物もあるけれど、住民はいまも何世紀も昔と変わらないたたずまいで、生活を営んでいる。 最近になって、この街ぜんたいが歴史的遺産と公的に認められて、旅行者がこのバクタプルに入るときにはゲートで料金を払うようなシステムになったようだ。 1990年頃に、はるるが初めてバクタプルに滞在したときは観光客も、住人たちと同じように自由に出入りしてたけど、現在は都市景観と文化財の保護のためにUS10ドル(現地通貨だと750ルピー)の入場チケットが必要になってる。 10ヶ所近くある町の入り口で徴収されるんだけれど、大きな通りにしかチケット売り場は無くて、小さな通りでは係りの人が歩き回っているらしく、旅行者の誰かが入って来ようとすると、何処からとも無く現われるのは、さすがネパール。笑 BHAKUTAPUR入場券★    ↓ 近年、急激な人口増加につき、水不足が深刻化。バクタブルにある多くの沐浴池は枯渇し、必要最低限の沐浴池だけ、モーターを使って地下水をくみ上げ、人々の貴重な飲料水として使われている。 バクタプルの旧市街の周辺には低カーストの人々が住んでいる。 一般家庭に水道施設はなく、水汲みに頼っている。 ネパールではインドと異なって、男性も水汲みをするけど、主流はやはり女性。 もちろん子供たちも、重要な労働力となっている。 約70年まえの大地震で大きな被害を受け、寺院など貴重な文化財が多く失われたけれど、その復興ぶりは見事です。 住民は大半が農業に従事し、カトマンズの食料供給地となっていて、晴れた日にはいちめんの菜の花畑の向こうに、白い万年雪をかぶったヒマラヤを望むことも出来ます。 夢はどこ? -----夢はここよ。あたしの中よ。 夢はなに? -----夢はなんでもないわ。ゆめだからよ。 夢はいつ? -----夢はいつでもなのよ。ほんとうよ。 夢はだれ? -----夢はだれでもないわ。だれでも、だからよ。 夢はすき? -----夢はキライよ。ゆめだからよ。

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