あやしいふるほんやさん:アジアの迷宮

2004/11/22(月)20:18

長岡市からの電話★PM7:20

はるるさんちの日常生活(319)

娘とふたりで夕食を食べ終わってから、DVDで韓国映画「ホテル・ビーナス」を観ていた。 (草薙くんが寡黙でアンニュイで、なかなか格好いい役どころで主演してる・・) 日本シリーズ最終の第7戦「中日X西武」の試合も、別のモニターで観戦しながらなので、あぁ~、けっこう忙しい~。 そんなところに、リビングの電話が鳴った。 ナンバー・ディスプレイには配偶者の番号が表示されてる。 「はい」と、受話器をとったら。 「あ・た・し、だよ~」と、昨日よりも元気そうな配偶者の声。 「ああ。おつかれさん」 新潟中部地震の被災地は、米どころ・酒どころ。 魚沼産こしひかり、銘酒八海山・・・ 長岡市内は、さすがに昨日よりも混乱は少なくなったけれど、まだまだ仕事のほうは大変そうだ。 長岡市と、その近郊のコンビニでは、おにぎりや弁当、菓子パンの類いが店頭に並んだとたん、あっという間に売り切れていると言う。 けれど、駅近くの大手全国チェーンのスーパーでは、このときとばかりの大量仕入れのおかげか、夕方の買いものどきでも、まだまだ豊富に並んでたらしい。 問題は、本当にその沢山の種類のお弁当を欲しがってるひとたちには、このスーパーまで買いに来る手段が無いということだろう。 まぼろしのだんらん。 阪神大震災のときも、最終的にちからを発揮したのは、自転車とバイクくらい、なんだよね。 あと、神戸だったから、フェリーという手もあったかな。 でも、今回の被災地は内陸部なので海は無い。 ・・・あとは歩くしか、ないのかなあ。 神戸の現場では、自転車もバイクもがれきの中を走って、やたらにパンクで悩まされたらしいけど。 新潟中越の山々。 「長岡なんだけどね、ふつうなら出勤して来るはずの12人が、この地震でたったの4名しか出て来ていないらしいの。やっぱり、あたし行くわ!」と、出て行ったうちの配偶者。 群馬県側からの関越自動車道路や、三国峠越えだと、その途中の塩沢・六日町・小千谷なんかで通行止めだらけだから、目的地の長岡市にはたどりつかない。 なもんで、栃木県の宇都宮から福島県の郡山に出て、磐越自動車道路を経由して、新潟県の決定的に人手不足になってる事業所に、助っ人として泊まり込みで出掛けたのは、昨日の昼。 今日は昨日よりひとり多い5人が、現地からJR長岡駅近くの事業所に出勤してるけど、それでもいつもより半分以下。 明日は、それもたったの3人になってしまうらしい。 とにかく、家の中の片付けとか、不自由なものだらけの日常生活以上に、精神的なダメージが大き過ぎるので、人手が足りないから「仕事に出て来て欲しい」と、単純にはお願い出来る雰囲気ではない。 JR十日町駅前の商店街☆雪あかりの灯篭 全・半壊したひとばかりでなく、普通に無事な家のある沢山のひとたちも、ひっきりなしに続く余震におびやかされて、クルマの中で一家全員が夜を明かしたりしてる。 電気の無いくらやみの不安な夜は、いつもよりずっと長く感じるものだ。 今日、出勤して来た5人の中には・・・何も無いので、屋外で七輪の炭火をおこして、ミネラルウオーターの水を使い、あり合わせのなべでご飯を炊いて朝食をとって、出勤して来たひとまで居るのだ。 従業員の中には、避難したきりで連絡がとれないままのひともひとり。 今夜からは、冷え込みが一段と厳しくなって、さらに雨も・・という天気予報。 屋外で暮らすにも、限界がある。 配偶者にも、そのひとたちを励ます言葉は、あまりない。 ただ、率先してせいいっぱい身体を動かして、その背中で一緒に働くみんなを励ますことしか出来ないのよ、って電話の向こうでつぶやく。 ★それにしても、この楽天広場のなかで急に目立って来たのが、地震に対して、けっこう立派なことを日記で言いながら「防災グッズ」関連のアフィリエイトリンクを、しっかり作成してるHPの増えたこと。 まあ、ちょうどいいタイミングと言えば、言えなくもないんだけどねえ。 なんか、やってることが「火事場泥棒」みたいで、さもしい感じがしちゃう。 無神経に、「お金儲け」だけをドライに考えれば、かしこいこと、なのかも知れないけど、ねえ。 うーむ。汗 でも、これはおいらの極めて個人的な感想に過ぎません。 きちんと、ひとの役に立つなら・・と 「防災グッズ」関連のアフィリエイトリンクをなさってる方までを非難するつもりは、ありませんのであしからず。

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