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トリとインドとアーユルヴェーダ

トリとインドとアーユルヴェーダ

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Dec 3, 2006
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レストランの従業員は、物陰からトリたちのテーブルに戻ってきて、「気分がくさくさすると時々こうやって飲んでいるんだ」と臆面もなく話した。トリは従業員から返してもらったペットボトルの水を少しだけ飲んでみる。従業員は一見おとなしそうに見えるが、アルコールが入ったからか、家族や仕事について饒舌に話し始めた。

彼はタバコも吸い始めた。彼はまた「水を分けてくれ」と、今度はBくんのペットボトルに目をやったが、すかさずトリの水が差し出された。

Aくんは、「どうもアイツは危ない気がする、油断しないでおこう。マリファナも吸っているし」と手短に話した。「なぜマリファナと分かるのか」と聞くと、「臭いだ」と言う。トリも確かにどこで嗅いだことがある。記憶を辿ると、アジアを旅行中に「香りが好きだから」とハーブタバコを吹かしていた人がいたことを思い出した。あれもマリファナだったのか。トリはアメリカにいた時、大学のカフェテリアでモクモクと吹かされていたらしいその煙の匂いにさえ気づかないほど、そーゆーことを知らなかった。かわいい子には旅をさせろってことか???

トリのペットボトルの水は残り少なかったので、残りの水で手を洗って使い切った。

しばらくすると、8人くらいの西洋人旅行者のグループがやってきた。従業員は身軽にそっちのテーブルに移動し、明るく気さくに注文を取った。「やはり仕事はきちんとするんだ」と少しだけ感心。従業員は注文を取り終えると、またトリたちのテーブルに戻ってきた。

ようやく注文したマトンカレー(羊肉入りカレー)が来た。2人はチキンカレーだった。Aくんは危険を回避する意図もあり、ほとんど食事に手をつけない。万が一、3人のカレー全てに毒が盛られていたとしても、Aくんが証人にもなり無事だ。トリは、お腹も空いていたので、マトンカレーをきれいに食べきった。従業員に分けてあげたペットボトルの水を一口飲んでいたから、万が一それに毒が盛られている可能性もなくはないし。味はなかなか美味しかった。

水や食事に毒が盛られている可能性も考慮して、食事が終わり次第、すぐに部屋に戻ることにした。Aくんはトリに「自分の部屋に戻ったらすぐに寝た方がいい」と言う。トリは部屋に戻り、しっかり鍵をかけ、ドアにテーブルをピッタリ押し当てて、この日はシャワーも浴びずに寝ることにした。





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Last updated  Dec 3, 2006 09:14:13 PM
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