2007/12/17(月)04:49
「噂」 荻原浩
「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。
(文庫本内容紹介より)
帯の惹句、「衝撃のラスト一行に瞠目!」に惹かれて購入。
陰惨な事件、ミスリードを誘う叙述、人物設定の良さなど、読みどころがたくさんある本でした。
コンビを組む、妻を亡くし高校生の娘と二人暮らしの小暮巡査部長、夫を亡くし5歳の息子を育てる名島警部補の取り合わせがよく、事件の中でもほっとする感じを受けました。
微妙な年頃の娘をもつ小暮の生活ぶり、親子の関係性が丁寧に描かれており、十分感情移入できました。
ラスト近くなると、「あれ、この人犯人じゃないかな?」と何となく解る感じがして、面白いしまあ意外な犯人だけど「衝撃のラスト一行に瞠目!」はオーバーじゃないかな~と思っていたら、ほんとにラスト一行でビックリ!そして悲しくなりました。
あとはあんまり書かないことにします。(それでも書きすぎたかな^^;?)
面白かったです。
『噂』荻原浩
発行:2001年
発行所:講談社
価格:\1785(税込)
文庫本 新潮社文庫(税込\660)
噂