「ワインツーリズム」って聞いたことありますか?
最近盛んに宣伝をしている映画、「サイドウェイズ」をご存知ですか。試写会を見た後このコラムでも書きましたので、お読みになった方もいらっしゃるかと思います。 「サイドウェイズ」は中年男二人がカリフォルニアのワイナリーを珍道中する話ですが、この「ワイナリーめぐり」がワインツーリズム。と言っても、大型バスで乗り付けて試飲をしたりお土産を買ったりするのはワインツーリズムとは言えません。 ワインの産地を巡り、地元の食材を使った食事をしながらワインを飲んだり、ぶどう畑を見たり、ワイナリーのオーナーと交流しながらワインを楽しむというのが、ワインツーリズムなのです。 ワインツーリズム発祥の地はカリフォルニア。小さくても高品質のワイナリーが門戸を開放し、ワイナリーのオーナー自ら訪れる消費者にワインの説明をし、自分たちのワインを買ってもらうようにし始めたのが始まりだとか。 このワインツーリズムはオーストラリアや南アフリカといったワインの新興国であっという間に広まり、いまやフランスやイタリアといったワインの伝統国でもワイナリーが門戸を開放し始めたのです。 そうした中で、日本はワインにおいても世界に遅れをとっていますが、ワインツーリズムも、ワイナリーの整備が進んでいないのが実情。 そこで、「ワインツーリズムをしようよ。」ということで出版されたのが、 飲む!知る!歩く!日本版「ワインツーリズム」のすすめ 石井もと子著 講談社 (1,470円税込) 石井さんは国産ワインに造詣が深く、全国のワイナリーを回っているので、もっとワイン愛好家に日本のワインを知って欲しいと書かれたのがこの本です。 全国の厳選された61ワイナリーの、歴史、哲学、畑の見どころ、周辺の観光スポットまで、ワインツーリズムに必要な情報満載。 この本を片手に、「サイドウェイズ」を楽しんでみませんか。