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カテゴリ:人生のセリフ
介護ヘルパーをしていた時の思い出。
ヘルパーをまとめる管理者のSさんは、仕事に厳しく真面目で口も悪くてミスをすれば容赦の無い人だった。 実際、それが耐えきれず恨み言を私達同僚に残して辞めていく人もいた。 欠点もズバズバ言われて落ち込むものの、それまで誰からも指摘されなかったことで、ハッときづかされたことが多々あった。 私が話していて言葉が出てこなくて「いろいろと」ということが多いのを「『いろいろ』ではわからないの!そこをちゃんと説明してもらわないと」といわれたことがあり、気を付けるようになった。 口が悪いので他の言い方があるだろうにと苦々しく思うことも数多くあった。 仕事の話をSさんとふたりでしている時「私が入社した時はなんでも始めてのことばかりで、わからないことがあっても誰も聞ける人がいなかったから、自分で調べて解決するしかなかったんだよ」といつもの口調とは違うしんみりと話してくれたことがあった。 その時の状況を想像すると本当に大変だったんだなと胸が痛む。 あの当時、自分のミスながらガミガミ注意されるのが嫌で涙も流したりしたが、不思議と辞めようとまでは思わなかった。 そんな不思議な人間的魅力のあるSさん。 退職の日、駐車場まできて見送ってくれた。 最後は冗談を言ってお互い笑顔でお別れのあいさつをした。 ただ、Sさんのお陰で仕事での気づきがあったこと、仕事に対する考え方とか影響されたことでとても感謝していると言葉にできなかったことが今でも後悔している。 同じ市内なのでいつか会えた日には頑張って言葉にしようと思っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.05.09 20:30:18
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