カテゴリ:中華
マイミクの人などは、旅行先でたくさんの特産物を買い込んでしまうという。かく言う私も奄美大島に行った際などは現地のスーパーで地のものを1年分買い込んでしまう。交通費を考えれば買い物が目的であれば赤字なのだが、そこはそれ、旅行に来たのだから他にも楽しみがいろいろと、ねえ。あるじゃないですか。
確かに単なる買い物としたら、現地買いあさりは不経済であるかも知れない。しかし物産展やフードフェスでも、個々の単価に薄~く移送費用が上乗せされているわけで、ドカドカ買って行けば交通費分くらいの負担にはなるはずではないか。 それでも人をひきつけて止まない物産展やフェスの醍醐味は、経済効果そのものに換算できない魔力を放っているはずだ。恐らくそれは投下される「物量」のボリューム感も無視できない。一つ一つは「岩のり」であったり、「利尻昆布」であったりするわけだが、これが目の前一面にびっしりとスタックした時、抗いがたい魔力を発揮する。 それは恐らく360度パノラマに広がった旨味ワールドであり、その規模(広さと数)は大きければ大きいほど威力を増すのだろう。物産展は催事場の端っこに1コーナーあったり、品川駅のコンコースにブースが一個ある程度では、「ふ~ん」というレベルの、単なる出張販売屋台なのであるが、催事場全体、果ては代々木公園Bエリア全体に展開したときに、ある世界観を形成する。 思い出して欲しい。一軒一軒の屋台が道沿いに並んでいても、それは単に「急ごしらえの簡易店舗」なわけだが、100メートルの長さに渡って重複しない品揃えで展開するとそれは何になるか? そう、「祭り」である。 東京ドームを埋め尽くす量の特産物の即売が行われた「全国ふるさとフェア」は、それはそれは幸せな催し物で、午前中から物色、今年のうまいものを探して購入。当然お昼ごはんは名物の弁当を食べ、夕方まで今年ノミネートされた各地の特産品を試食したり買ったり。そして戦利品を持って友人宅に集い、お互いに出しながら飲むビールのうまかったこと。丸一日を費やすイベントであったのだ。東京ドームのふるさとフェアがいつの間にか終了してから、私はあの面影を求めて全国駅弁フェアやタイフェスティバルにふらふらと吸い寄せられているのかも知れない。 まとめると、「お買い得」「有名な珍味」「遠くから運ばれてきたもの」という要素のほかに、物産展やフードフェスには「祭り」の高揚感に対する嗜好を誘引して止まないと思うのだ。でなければ、ネットショップで「お取り寄せ」ができてしまうこの時代において、わざわざ人が足を運ぶわけがないのだからな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年10月19日 01時05分02秒
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