テーマ:ボディワークのすすめ(485)
カテゴリ:ボディワーク/身体知
今日は、入院中の母を見舞った。病院はめじろ台にあり、多分そこは都心より何度か気温が低く、風もかなり冷たかった。
めじろ台の病院は、十数年前に、母がクモ膜下出血で倒れ、手術を受けた直後に入院した病院で、その後、幾つかの病院へ入退院を繰り返し、やがて退院が叶わなくなり、数度目の転院でこうしてまた戻ってきた。 最寄り駅から病院までの道のりに公園があり、裸木が寒そうに立っている。母の最初の入院時から、この木は立っていた。 現在の私に、ボディワーカーとしての技量があるとすれば、それはかなりの部分、母とのセッションで培った思索力と忍耐力に負っている。 私の十数年前のノートに、以下のような書き込みがある(私はまだ、S I (注)ワーカーになっていなかった)。 「・・・大きなベッドが、母には小さく感じられるのだろうか? 母はベッドに支えられながら、自分自身を支えられずにいるようだ・・・」 アイダ・ロルフは、「重力は友であるか敵である」と言ったが、母にとっては、まさに重力は「敵」であった。 ロルフは、重力に関わって身体バランスを整える技法を創始した。私はその流れを汲む技法を学んだが、それはそのままでは、身体に障害を持つ母を助けるためには、あまりにも無力だった。私の苦闘はそこから始まった。 学んだ技法を自らの力で鍛え直すことが、私の課題となった。 (注) Structural Integration 「構造的身体統合法」の略称。アイダ・ロルフが創始したボディワーク・メソッドの総称。日本では、ロルフィング、シン・インテグレーション、ヘラーワーク、GSI が知られている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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