カテゴリ:仏教の2500年
アショーカが子どもだった時に、戒律の解釈・運用をめぐり、仏滅後百年にして、第二結集(けつじゅう)がおこなわれました。商業都市であり、進取の気性に富んだヴェーサーリーのサンガにおいて、従来の戒律になかった新しい「浄法(じょうほう:戒を犯さずに目的を達する方法)」がおこなわれていることに対して、西方のコーサンビーというところにあるサンガからきた保守的なヤサ・カーカンダカプッタが十の問題点を指摘したのです。ヤサは七百人の阿羅漢(修行者)をあつめて、東西のサンガの代表(長老)四人ずつを出し合い審議しました。結果は、逆にヤサの指摘が「非法」と判定されました。しかし、上座に座る保守的な長老を中心とする「上座部」とそれに不服な多数派を占める「大衆部」の分裂が残りました。これを根本分裂といいます。ここから仏教は保守的な上座部と革新的な大乗仏教に分かれていきます。
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