カテゴリ:仏教の2500年
室生寺は三重県境に近い室生の地にある山岳寺院で法相宗、天台宗、真言宗と変革した歴史をもっております。室生寺は僧兵を持たなかったことと、平安京の都から遠い位置に存在しことで、内乱、焼き討ち等に遭うことがなく、多種多様な仏教美術が保存されており、初期の密教美術の宝庫となっております。本尊は釈迦如来です。創立者は、賢景(けんきょう(おうへん):和銅7年―延暦12年)、基礎固めをしたのが天台密教の修円(しゅうえん:宝亀2年―承和2年)で両人とも興福寺の僧でした。江戸時代に五代将軍「徳川綱吉」の母「桂昌院」の力添えで、興福寺の法相宗から離れて真言宗の寺院となりました。真言密教(高野山)は女人禁制ですが、室生寺は女性の参詣が許されていたことから「女人高野」の別名があります。女人救済の寺「女人高野」と標榜されたのは、「表門の石標」に桂昌院に実家の家紋が入っておりますことから桂昌院からの要望というより室生寺の方で桂昌院に気を使われたと想像できます。室生寺が女人高野になった時、女性の多くは涙して喜びました。
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最終更新日
2012年04月24日 08時57分21秒
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