2022/06/01(水)05:00
支那の錬金術
支那の錬金術について
最初に触れたものとして知られているのは、
『前漢書』です。
泰の始皇帝は、
自分が長生きする見込みについて、
道家の呪術師たちに相談したのです。
紀元前三三年に一錬金術師が漢の武帝を訪れ、
辰砂から黄金をつくる方法を
お目にかけようと申しでました。
こういう黄金づくりの容器で液体を飲めは、
飲む人が不死になるからです。
支那の錬金術は、
最初から黄金の製造に関係はしていましたが、
卑金属を黄金に変成することよりも、
はるかに(不死薬)の探究のほうに
深くかかわりあっていました。
黄金が重視されたのは、
それが黄色の太陽の金属であり、
活気をつける陽の原理で
満たされているからです。
しかし、辰砂はさらに上位に立っていました。
それは、赤色をしているためと、
熱すると生きている金属の水銀ができるからでした。