カテゴリ:認識の歩み
空海が唐で師事した人物は恵果で、 体得した密教は、正統真言密教です。 支那では唐末(900年代中頃)には 早くも密教の伝統が途絶えました。 1200年代中頃には 本国インドの仏教も滅亡するので、 日本真言宗は世界でも正当密教の伝統を受け継ぐ 貴重な宗派となります。 一般に仏教では、 「愛欲に飽きることを知らないこと(貪欲:とんよく)」 「愛欲が原因で怒ること(瞋恚:しんに)」 「愛欲に酔いしれること(愚癡:ぐち)」の三つを、 なかなか抜くことのできない三毒の煩悩と説きますが、 密教では、「欲望」も「怒り」も、 これを否定することは 波の外に水を求めるようなものだと説きます。 もともと性の欲望は、きわめて御し難く、 逆に性欲が一切いらないというなら、 この世から人間というものが消えうせることになります。 従って、欲望を捨てることは罪です。 仏陀と同じように我々が 一切衆生を済度するという大欲を持てれば、 目先の小欲を制することができるということです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年02月02日 08時31分43秒
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