カテゴリ:認識の歩み
![]() 十一世紀が西欧史の転換期であり、 十一~十二世紀が西欧文明の形成期です。 ロシア文明も、 ほぼこれとおなじころに誕生しています。 ロシアは、 862年にノルマン人のリューリクが 交易都市ノヴゴロドの公(クニャージ)となり、 リューリクの一族が東スラヴの居住地域に 支配を広げていく過程で、 東スラヴ人の間でいくつかの国家が形成され始めました。 この地域は、 リューリクの属する部族ルスの名前にちなんで ルーシと呼ばれるようになりますが、 この地域名が、のちに 「ロシア」という国名と結びつけなります。 また、988年にはウラジーミル1世が ビザンティン教会からキリスト教を受け入れ、 ビザンティン文化とスラヴ文化の統合を開始しました。 当時ロシアの中心となっていた キエフ王国の国王(ウラジミル)が、一〇八八年に、 キリスト教とシリル文字をロシアに導入し、 ここから東ローマ帝国の伝統をひきつぐ、 ロシア文明が生まれてくるのです。 シリル文字というのは、 バルカン半島に住むスラヴ人が、 ギリシャ文字を改良したもので、 ロシア人などにぴったりした文字です (ロシア人もスラヴ民族です)。 ロシアと西欧の中間にあるポーランドなども、 おなじく一〇世紀末が大きな転期になっています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年06月06日 05時10分06秒
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