カテゴリ:認識の歩み
新政権に対する信頼が失われていくときに、 朝廷では、大内裏の造営を計画し、 安芸・周防を料国に宛て、 諸国の地頭にもその費用を課し、 夫役を徴した上に、 期日におくれると それを倍額にして徴収したので、 新政に対する不満はさらに高まります。 東寺領若狭国太良荘は、鎌倉時代の末、 正安年間から関東御内領として 北条氏の支配を受けていましたが、 建武中興でその地頭職は 東寺に返還せられました。 太良荘の名主たちはこのような処置に 喜悦の思いをしていたところ、 その期待ははずれて、 前代になかったような新税まで賦課され、 農繁期にさえ苛酷な徴収を受けるに至ったので、 その免除を東寺に訴えた文書が残っています。 これは新政権に対する名字百姓等農民の 期待と失望の様を如実に示しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年04月17日 05時00分09秒
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