地球人スピリット・ジャーナル1.0

2009/01/22(木)08:51

ひとつ上をゆくJavaの教科書

シンギュラリタリアン(108)

「ひとつ上をゆくJavaの教科書」  岩谷宏 2005/09 技術評論社 単行本 588p No.867 ★★★★☆  今まで読んできた岩谷本のなかでは著者近刊に属する。テーマのターゲットを絞っているという意味では「Javaの哲学」の続刊に属する。「あなた」へ届ける、「ですます調」の懇切丁寧なプログラミングの指南書である。「ひとつ上をゆく」とは、もっと難解な、という意味ではなく、痒いところに手がとどく、という意味である。「Linuxの哲学」や「Javaの哲学」にマーカーで傍線を引きながら、何度も熟読した時期を思いだす。  著者にも、プログラミングの初心者時代はありました。それは、SHARPのポケットコンピュータの上のBASIC言語・・・・・ p573  う~ん、やっぱりそうであったか、私のプログラマ体験も恥ずかし嬉しSHARPのポケットコンピュータでのBASICだった。これを持ち込んで、いまや化石となっている携帯コンピュータ4級の検定を受検したのだった。いまや「一行書いたら一行のプログラマ」、わがプログラミングのグルと化している岩谷宏も、同時期に同マシンで同じ夢を見ていた時期が、いくら4半世紀前とはいえ、あったということは相当に嬉しい。  著者プロフィール   私は理工系の人間ではなくて、1970年代にマイクロコンピュータというものが登場したときに、「これは素晴らしいものが現れた!」と感動した文科系の人間です。ご存知のとおり、パソコンやゲーム機や多機能携帯電話などは、マイクロコンピュータ(通称”マイコン”)の代表的な応用製品です。また今では、自動車や医療機器などをはじめ、さまざまな工業製品の中でもマイコンとそのプログラムが動いています。  マイコンによってコンピュータやそのネットワークが大衆化することだけはなく、私はプログラミングという”表現行為”に、非常に新しい重要な文化的価値を感じました。詳しい説明を省略しますが、その新しい文化的価値は、たとえばLinuxオペレーションシステムのこれまでの生成史にも色濃く現れています。  いちばん簡単に言うと、プログラミングはおもしろいです。私はこれまで30年あまり、世界でいちばんおもしろい表現行為につきあって、たくさんの本を書いたり、翻訳をしてきました。そこで今の私は結果的に、ソフトウェアシステムのドキュメンテーションの専門家です。Java言語とそのAPI群は、今もっとも重要なソフトウェアシステムのひとつです。  技術者のかたや大学の先生などが書いた本と、自称ドキュメンテーションの専門家が書いた本と、どちらが読者に本当に役立つでしょうか。私はプログラミングの入門書にも、共同的な進化の姿が今後あってもよい、と感じています。本書に対するご意見やご要望などを、どしどしお寄せください。  p589  「マイコンによってコンピュータやそのネットワークが大衆化することだけはなく、私はプログラミングという”表現行為”に、非常に新しい重要な文化的価値を感じました。」というところが実に感動的だと、私は思う。そして、そのように彼はひとりの普通のプログラマとして表現行為をおこなってきた。今後、そのドキュメンテーションをこのブログに書くかどうかはともかくとして、私も「一行書いたら一行のプログラマ」の表現行為を積極的に再開する予定にしている。わがグルにおいつく日はないだろうが、三歩すすんで師の影を踏めるよう、精進してみようと思っている(っていうか、なんかワクワクしてくるんだよね、この人の文章読んでいると)。  「ご意見やご要望などを、どしどしお寄せください。」って、敢えておっしゃるのであれば、言います。師の全活動を知っているわけではないですが、できれば、もっとコテコテのLinux話やパソコンやネットを介した「革命」話を聞いてみたい。そして、いまをときめくネグリ&ハート達が展開しようとしている「哲学」や「思想」に、師の「表現行為」が今度、どのように「共同」していくのか、いかないのか、その辺をくわしく知りたいです。って、もう、どこかに書いてあるかな・・・

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る