旅屋おかえり
元アイドルタレント・丘えりかの唯一のレギュラー番組は『ちょびっ旅』。 それを、番組中の自らのコメントでスポンサーの機嫌を損ね、失ってしまう。 そんな失意のどん底にあった彼女に、思わぬ依頼が舞い込んでくる。 それは、病床にある娘の代わりに、旅をしてきてほしいというもの。 そして、その依頼を見事やり遂げた「おかえり」こと丘えりかは、 所属事務所社長・萬鉄壁のアイデアで、旅代理人「旅屋おかえり」を開業。 そして、そこに『ちょびっ旅』のスポンサーだった企業の会長から声がかかる。 番組復活をかけた依頼は、萬社長とも深く関わる人・場所への旅となった。 ***お話は、前半と後半に大きく二つに分かれますが、私は、何と言っても前半が好き。これまで読んだマハさんの作品の中でも、一番と言ってイイほど。それに比べると、後半はやや弱いかな……。全体としての完成度は、やはり近年の作品の方がうんとレベルアップしてますね。