bittersweetのホロ苦アヴェニュー

♪あめあめふれふれ♪

雨降らないね　梅雨らしくない　でもあさってはお出かけだから　どうぞ降らないで　自分勝手でゴメン

♪かあさんがじゃのめでおむかえうれしいな♪

自営業の我が家ではお迎えに来てくれるのは母だけではなかった。

父さん、じいちゃん、ばあちゃん、飼い犬チェリー、おいちゃん、おばちゃん、みんなが子育て共同参画。
うちの保育園には近所の商店街の子達が多くて、今日自分ちは誰が迎えに来てくれるんだろう、なんて
５時近くなるとそわそわしていたもんだ。母ちゃんがたまに小ぎれいな化粧なんてしてこようもんなら、
もう誇らしくてみんなに自慢したくってたまらなかった。

♪ぴちぴちちゃぷちゃぷらんらんらん♪

雨の日は父のお迎えが好きだった。当時から照れ屋で無口だったけれど、早く歩けなんてせかすことが
なかった。思う存分 水たまりをばしゃばしゃし、家に着いて母に大目玉をくらった。そういえばよく仕事を
さぼって娘３人をドライブに連れてってくれたっけ。それも家じゃ母がカンカンで待っていた。

昨日の父の日にいつもありがとお酒はほどほどにこれからも元気でメールを送った。しかしあの父が、
娘達に「長生きしてよ」と言われる年になっちゃったなんて。ねぇ。川で溺れかけたチビ娘を果敢に水に
飛び込んで救い上げたあの勇姿、一生覚えていますから。　　　　・・・あ、り、が、と、ぷー。



ジャノメはミシンでなく傘だ。誰が教えてくれたんだっけ。昔、雰囲気がとても美しい京女と知り合った。
しっとりとした霧雨の古都を和傘と着物で楚々と歩いているような、いつもそんな印象だった。