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Jul 19, 2004
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カテゴリ:日記
 彼は、側に立って微笑む何者かを感じた。声を合わせる。

「『旦那は見ている。大して変わらない世界、しかし確実に何かが変わっている世界を。』」


「『旦那は感じている。世界に点在する自分の同類、これから同類になる者を。』」


「『旦那は信じている。いつまでも少数派だが、遠い未来においても愛するに値する人々が、
 信じるに値する人々がいるということを』」


「『旦那は予感している。自分の死を。
 たとえいかに死のうとも、私は生を、人類を、そして未来を肯定すると決定している。』」


彼は、もはや自分が喋っているのかどうか分からなかった。
 だがそんなことはどうでもよかった。彼のために、己のために、言い切りたかった。


「旦那、人間は何を成したかで価値なんて決まらねえ。何を知ってるからって意味も決まらねえ。」


「旦那のように、何もかも思いはかりながら、何もかも肯定する者こそ真の王者にして主たるべき者なんです。」






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最終更新日  Jul 13, 2005 02:02:35 PM
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