テーマ:Jazz(1977)
カテゴリ:★★★★
最近、マックス・ローチにはまっている。特にブッカー・リトルの参加した頃のセッションが好きだ。ローチのクソ真面目さというか頭でっかちさを楽しむには、クリフォード・ブラウンのような素直な人では面白くない。リトルのような負のエネルギーを溜め込んだような人や、レイ・ドレイパーのチューバのように地の底でドロドロと蠢くような人と一緒の方が断然面白い。ローチの目指す音楽は「前衛」であって、スイング感や歌ごころなどという狭い了見で判断すべきものではないのだ。そんな音楽を聴いて何が楽しいのか・・・と言われると困ってしまうが、楽しくなければ音楽ではない、なんてことはない。実験的な音楽とスマートさの融合がローチの音楽の真骨頂を楽しむのも、ジャズの神様の思し召しなのだ。
この作品、ピアノレスでチューバ入りというゲテモノ編成にもかかわらず、聴いてそれ程違和感を感じないのは、tp-tb-tsの3管アレンジが上手く書かれているためだろう。また、ローチのドラムが鞭のようにビシバシとソロ奏者を叩き上げることにより、全体に引き締まった演奏になっていることから気持ちよく聴くことが出来る。ブラウン=ローチ時代よりもバンドのサウンドとしては完成度が高い。スタンダードあり、タイトル曲の"Deeds, Not Word"やレイ・ドレイパーの"Filide"のように泣かせるオリジナル曲ありで、密かに愛聴したい作品なのである。ただし、延々とローチのドラムソロが続く"Conversation"というのはちょっと聴いていて辛いなぁ。 猫麻呂ポイント:★★★★(4.0) Max Roach/ Deeds, Not Words (Riverside) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年02月26日 00時19分49秒
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