カテゴリ:企業関連
『三原:「株」を英和辞典で引くと、Share・Stock・Equityと出てくるんですが、要するに「株式」は、支配証券、物的証券、利潤証券という三つの顔があります。欧米人は、その違いを理解した上で使い分けて投資している。50%以上の株式を握った人が経営者を指名できるという「支配証券」の側面を語る場合は「Share」。株式会社を解散させた場合の残余財産に対する請求権を示す「物的証券」の側面を示唆する場合は「Stock」。株式会社が稼いだ利益から配当をする場合に一株当り平等(Equally)に配分するという「利潤証券」の側面を言う場合は「Equity」なんですね。
木村:日本では、この三つの議論がごちゃ混ぜになっていますよね。そこがわかっていたら、最近流行のM&Aだってよくわかるはずなんですけどね。 三原:例えば、同じM&Aでも楽天の三木谷氏はTBSの支配証券としての株の効用を狙っているし、ライブドアの堀江氏のM&Aは利潤証券の色彩が強かった。事実、1400億円ものカネをフジテレビから引き出しましたよね。その原資もMSCB(Moving Strike Convertible Bond =転換価格修正条項付き転換社債)という怪しげな方法で市場からタダ同然で引っぱってきた。村上ファンドの場合は、物的証券と株価の乖離に目をつける取引を主にやっている。そういう頭の整理ができてくれば、かなり世の中が見えるようになってくる。』 (「騙されない社会人のための株入門」P68-69 三原淳雄・木村剛) 勉強になりました。 とりあえず切り抜き。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.07.02 23:02:22
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