やっぱり読書 おいのこぶみ

2017/03/02(木)08:55

『ファミレス』重松清

読書メモ(479)

新聞連載されていた時に、ところどころを読んで面白がっていたこの作品を、映画化されたとの惹句に惹かれ、文庫版を読んだ。 新聞などの連載、単行本、文庫と、たどる道はちょっと興味ある。 新聞連載=毎日連載のこととて、何せ忙しい毎日、今のわたしには読み忘れなどあって不向き。 単行本=なにしろちょっと高価、よほどでないと手を出さず。 文庫=その小説の定本になるかと思う、この『ファミレス』も少し手直しなさったと重松氏のあとがき、だから完全版を読める喜び、本好きのこだわりだけどね。 前に『ビタミンF』を読んで以来の重松氏作品。 飲みやすいお酒、口当たりのいい食べ物、軽いデザート、さっぱりしたお茶、の後に来るそこはかとない哀愁を味わう、の感想は裏腹かな。 というのも全編食べ物うんちく満載なんだから、ホントは満腹なんだけどね。 離婚届を懐に抱いて行動する妻におろろするする夫図は、深刻でもあり、今更平凡でもあり、氏あとがきにあるようにそういう時もあったのだ・・・ということで。 タイトル『ファミレス』=「ファミリー・レストラン」ならず、「ファミレス」=「ファミリー・レス」家族が無いというのもこれまたいまさらで、 ともかくも家族形態がこう迄変わってしまった現代を軽く流すか、深刻重大なこと、国家の根底にもかかわることであるとするか・・・。 そういえば、「ファミレス」はいつごろからあっただろうか?と調べたら1970年代とか、やっぱりお世話になってますね、わたし達。

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