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ソクラテスの妻用事

ソクラテスの妻用事

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2011年07月18日
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世界ランク一位のアメリカ。
一度も勝ったことのない、なでしこジャパン(日本チーム)。

今日は、目覚まし時計をセットしていなかったが、3時に起きた。
決勝に進んだだけでも十分。そう思い、気持ちを楽にしテレビで観戦していた。

前半戦は、0-0だったが、アメリカに押されていた。
画面に監督が映る。その表情は険しかった。眉間に皺を二本立てていた。監督の
表情からも、劣勢がうかがえた。
だが、監督のその表情は、同じような場面での他の監督らのものとは違うように
見えた。
焦りはない。妙に落ち着いている。感情を意図的に抑えている、そういう表情でではない。
先ず監督の映像が目に焼き付いて、前半が終わった。

後半終了近くの時間帯で、アメリカに1点を入れられた。
これで、前評判通り、アメリカが優勝するんだ、と思った。
だが、選手たちの表情に焦りが見えなかった。

これまで男子の戦いでは、幾度か後半終了間際に点を入れられたら、監督・選手たちに焦りの色が濃く出ていたものである。見る側、応援する側も同じである。

なでしこジャパンの選手たちは、普段通りの様子を見せ、アメリカ陣営に入る。
ゴール前でボールが飛び、アメリカ選手となでしこ選手が競り乱れる。
その一瞬、アメリカ選手がクリアしたボールが、横にいたなでしこ選手に飛ぶ。
と同時に、なでしこ選手は、足先で押し込んだ。
通常なら、劇的な1点と感じるものだったが、ゴール前の混戦の中、なでしこ選手の動きは、自然で冷静に見えた。普通、ドタバタと動き、ぎこちないものを見ていたものである。(男子のワールドカップでも)
とにかく動きが自然に見えたのだ。

同点だ。延長戦だ。
この時、アメリカに勝つのでは、と思った。
なでしこ選手たちの自然な動き、点を取り返す復元力。それらが無理なく繋がり、戦いが進んでいる。

延長戦で、アメリカ選手に駄目押し点と思われる1点が入った。
そして、終了間際になった。
正直、このまま終わり、アメリカが勝つのか。でも、なでしこジャパンは凄かった。と思いながら、なでしこ選手がコーナーキックするのを見ていた。

なでしこ選手が、コーナーに行き、ゴールの方に顔を向け陣形を見ている。
おや、彼女の顔・表情は、監督のそれと同じだ。そう思った。
若干、気持ちが前に出ているが、やはり自然体の表情に見えたのだ。

なでしこ選手がコーナーキックした。低いボールがゴールに向って飛ぶ。
青と白の色が乱れ、ボールの方に偏る。
端の青のなでしこ選手の足にボールが当たった。乱戦の中から、急に角度を変えたボールが、ネットに飛び込んだ。

凄いものがあった。
これでPK戦だ。もう充分凄い戦いを見た。なでしこジャパンは、PKで負けても、素晴らしい戦いをした。そう思い、気軽な気持ちになっていた。

PK。アメリカ選手のボールが、なでしこゴールキーパーの右足ではじかれた。
それを見た2番目のアメリカ選手は、動揺したのか、外した。

今度は2番目の、なでしこ選手がキックしたが、アメリカのゴールキーパーに止められた。でも、なでしこ選手の表情は、下を見てはいない。

そして、決める時が来た。
なでしこ選手は、少し頭の中によぎる不安を振り払った。意を決した顔をゴールに向けた。
彼女は、ゆっくりとボールに向って足を運ぶ。
蹴りだされたボールは、早かった。ゴールネットの上部内に突き刺さった。
これも凄かった。
ボールが矢のように早かったのだ。一瞬の出来事のように見えたのだ。

『なでしこジャパンが世界一になった!』

予選リーグ戦中、監督も選手も同じことを言っていた。
「優勝が目標です」と。
その会見をテレビで見ていたが、ケレンミのない自然体の姿勢と発言と感じたものである。
無理のない、リキミの感じられない、極めて自然過ぎる程の――。

その結果が、世界中に感動を与えたのだ。

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最終更新日  2011年07月19日 16時23分03秒
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