シリーズ「宮城県沖地震を知るっ!」その2~地震発生のメカニズムとアスペリティ
宮城県沖地震のような,海溝型地震の発生メカニズムについては,国や研究機関が様々な調査・研究を行っています。 宮城県沖地震の研究も,東北大学が中心となり進められてきました。例えば,平成14年度からは宮城県沖へ自己浮上式の海底地震計が設置され,宮城県沖地震の発生メカニズムが研究解明されてきました。 海溝型の地震は,一般的に海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み込み,そのストレスが限界に達すると地震が発生するとされています。しかし,最新の研究により,すべてのプレート境界の全てが固着しているのでは無く,ある特定の部分のみ固着し,力が集中する場所があることが分かってきました。(この場所を「アスペリティ」と呼びます)また,海側のプレートは東北地方の下で,年間約8センチ沈み込み,宮城県沖地震の平均発生間隔37年では,約3メートル沈み込みます。 宮城県沖にあるアスペリティが,その力に耐えられなくなった時,急激にすべり,想定宮城県沖地震が発生すると想定されています。 次回は,2005年8月16日に発生した宮城県沖を震源とする地震と,アスペリティの関係について説明いたします。担当:総務部危機対策課