|
テーマ:ブラジル生活(499)
カテゴリ:新居
義妹がリオから遊びに来た。
妊娠ももう8ヶ月目に入り、かなり腹がせり出してきたが、「私達が想像していた妊婦姿」よりは ずっと普通で、ある意味今のほうが普通っぽい。 つまり、妊娠もしていない以前が 157センチ、70キロもあったので妊娠したら相当太るであろうと予想していたが、意外と 大きな腹がプラスされたぐらいで済んでいるのだった。 以前にも書いたが、彼女は結婚していない。 いきなり、 「子どもが欲しい。」 と言い出し、家族の反対するのも聞かず、その数ヵ月後適当な相手を見つけ、本当に妊娠してしまったのだ!! 一応彼とは一緒に住んでいるが、今回新居を購入することになった。 私達も同時期にアパートを購入したこともあって、お互いの新居の話となった。 私:「それにしても、アパート明け渡しされても、床もシャワーもない裸のままでくるものだから、住めるように準備するまで、時間がかかるものよね。」 義妹:「あら、そう?うちは 全部ついてくるの。ベッドもクローゼットも机もね。 リオは大抵作り付けの家具もついてくるの。」 私:「最近のアパートは 以前のものと比べて、ずいぶん間取りが狭くなったわよね。うちなんか 夫婦の寝室にクローゼットとベット入れたら、もう何も入らないわよ。」 義妹:「うちはかなり広いわよ。」 私:「ガスシステムも頼まなくちゃならないし、その後はシャワー&ボックスの取り付けね。」 義妹:「うちはオプションとして、ある金額を払えばおふろまでついてくるわよ。」 私:「すごいなー。お風呂を作るスペースなんかあるの?」 義妹:「充分可能ね。」 私:「ベランダも小さくてね・・・」 義妹:「うちは超広いわ。」 私:「場所的にはクラブも近くて、職場もまあ歩ける距離だから、それは助かってるわ。」 義妹:「私のアパートが建っているエリアと言うのはね、かなりの注目地区なの。っていうか、周りにカリフォルニア風の綺麗な店が立ち並び、リオ一お洒落なショッピングセンターがあるの。その上、モーターフェアなどが開催されるメッセ会場や、カーレースが行われるサーキット会場も近くにあるのよ。 ま、金持ち地区と言うより、その予備軍って感じ?」 私:「へえ、じゃあ サンパウロで言ったら”ANALIA FRANCO”(以前はシンプルなどっちかというとあまり綺麗とはいえない地区だったが、今はどんどんお洒落な高層アパートが建設され、店も増え始めているこれから地価が高騰しそうな地区)みたいなものかしら?」 義妹:(思いっきりいやそうに顔をしかめて、) 「っていうより、以前の モルンビ かしら??」 (モルンビ地区は サンパウロ市内の一・二を争う、超ど金持ち地区!!) 私:「・・・・・」(絶句) 義妹:「分かるかなあ?今はゴージャスな金持ち地区だけど、以前は緑の多く、質素な家が立ち並ぶ地区だったのよね。ああいう感じねー。」 (結局、同じじゃん、私の例えと。) 義妹の彼は バツ2の子連れ。 仕事もコンピューターシステム関連の仕事をフリーでしており、常に客から呼び出しがかかると、夜中でも対応しなければならない激務。 休息のない気の休まらぬ仕事だが、収入は結構いい。 でも、金持ちには縁遠い、中流のサラリーマンよりも ちょっとばかし収入が上って程度である。 義妹も有名大型リゾートホテルの人事課長をしており、高収入だが、たとえ二人の収入をもっても、当然ブラジルのお金持ちさんには到底到底かなわない。 その彼女が いかにも自分は 金持ち地区にいいアパートを持つ勝ち組だということを強調したがるのだ! でもね・・・彼女のアパートは 私達のちっちゃなアパートと 10平方メートルも変わらないのだ。しかも、両方とも100平方メートル以下である。ここでは小さい庶民用アパートと位置づけされるレベルで、大したこっちゃないのである。ビンボーじゃないが、普通って程度の。 だいたい、私のようにシンプルで貧乏くさい義姉に そんなに自慢して、何のメリットがあるというのだろう。 いずれ私達も訪問することになるだろうし、その時には大したことがないということはすぐバレバレではないか。 ま、彼女は大体が人に羨ましがられたがり屋なのである。 人から羨ましがられるかどうかで、物事や目標を定める。 いつもモテモテの男の子に恋をした。 当時花形職業だったホテル業に憧れ、ホテル専門学校へ行った。 その後人気となった旅行方面の仕事に興味を持ち、大学受験。(落ちてしまったが) さらに、弁護士の仕事がアメリカ映画の影響ではやり始めると、その勉強を始めた。(ものにしたところはすごいが) 昔ラブラブだった彼と婚約したが、友人がすごい玉の輿に乗ったことにショックを受け、すぐ婚約解消。 一年前そろそろ結婚したいな~と適当な彼氏を作り、婚約したが、家族友達に紹介したところ、皆顔をしかめたため気持ちが冷め、すぐ破局。 流行に敏感だと言われたいがため、必ず流行モノを身につける。(全て超安物で、お洒落に見えないが) そんな彼女は なかなか幸せになれない。 いつも 情緒不安定になって、泣き喚いている。 機嫌がいいときには自慢ばかりしている。 これでは やっぱり幸せになれるわけがない。 幸せのものさしが 自分の気持ちではなく、他人の価値観に委ねているからだ。 彼女はそのことには なんとなく気づいている。 でも、 おばあちゃんにとって唯一の女の孫であったこと、 三人兄弟の待望の末っ子の女の子だったこと、 子供の頃は 可愛くて、いつも褒められていたこと、 10代に入って、もてもてだったこと、 10代からは 超優秀な二人の兄にいつも劣等感を感じていたこと、 褒められることの心地よさを知っているがため、 それをおびやかす要因から自分を全力で守ろうとする気持ち が、自分の本当の姿よりも もっと立派に見せようとせずにはいられなくしてしまうのだろうか。 他人のものさしがどうでもよくなり、本当の自分に合うものにめぐり合えたとき、彼女の幸せは訪れるのだろうか・・・。 と、他人のことはよく見えるんだけどねー。(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|