愛用の自転車盗難事件
書き忘れていたけれど、南仏から帰国した(うちからすると外国)翌朝、我が家のエリーちゃんが、素っ頓狂な声で「私の自転車がない!」例によって、裏の自転車屋さんとこに調整に出しているのでは?カッチーが友人に貸したのでは?誰かがお腹空いて食べたのでは?・・・とか、色々と検証してみてもどれも当てはまらない。「え、まさか!」と今度は自分も見に行ってみると、見事に影も形もない。 南仏では少々食べ過ぎ・飲みすぎ・その上泳いだと言っても自転車で50~60km走行することからすると運動不足気味。家に帰ったらしっかりとサイクリングへ行こう!と楽しみに帰って来たので、そのショックたるや計り知れない。下の娘のヒッチーは、まだポルトでポートワインをどうせ連日がぶ飲みしてる最中だろうから、それ以外の我が家メンバー全員のTomochan,エリーちゃん、カッチーは呆然と立ち尽くすばかりだった。自転車一台位で、そんな大げさな・・とお思いの方もおられるだろうけど、我が家の自転車は、そん所そこらのママチャリとは違う。なけなしの大枚をはたいて、清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入した優れものなのだ。一台で、時差0地帯から時差7地帯をエコノミーでシーズンにもよるけれど、2往復はできるかもしれないというもの。それを4台。 何でそんな我が家には似使わないものを買ったかというと7年位前まで、我が家にも前方に星印の付いた自家用車があった。 ある冬の寒い日、友人宅に招待されて真夜中まで飲めや歌えのドンちゃん騒ぎ。(当地では、0,5プロミルという値まで飲酒運転しても良いことになっているのであしからず=そんなに量は飲めないけれど)2時も回ろうと言う時になってやっと退散しようと外へ出てみると、そこは雪国だった。 その当時自慢の星印付きの車は、後輪駆動。ということは、雪が降り始めて深夜に温度が更に下がり道路が既に凍結気味という条件には、全く向かない代物である。友人たちを背中、いや後ろに乗せて徐行始めてみると何とかスイスイと走り始めた。もちろん2ndギヤーでのスタート。 問題はこの後だ。路が右へカーブして直ぐにまた左へカーブという緩やかなジグザグカーブに差し掛かったところで、Tomochanはまず右へ行きたい!とハンドルをきると星印の愛車は見事に裏切って左へとアイススケート。 そこの駐車していた車の横っ腹へズッどーん! ガッチャーん!とストライク。保険屋さんは、「可哀想だから、新車を買ってあげましょう。」とは素直に言ってくれない。今でも無理だけれど、諸事情あって我が家にまた新しい車を購入する財力もなく、取りあえず保険で使えるレンタカーで仕事通い。そうこうしている内に、車なしの生活がいよいよ到来。 仕事場までの12km程を市電で通ってみるとうちの会社には専用駐車上がなく、(あるのだけれど500m位離れたライン川沿いなので意味がない)駐車上探しをしなくとも良い。歩くから健康的。パンは車でなくとも買いに行ける・・など諸事情のもと、ひょっとして車はいらないのでは?という結論に達した。やっとここでメインテーマの自転車の話へ戻り、星印付きの車は買えないけれど、その数年前から健康志向に早変わりしていたわれ等は、それから数年して星印なしの軽自動車デラックス版を買える位の無い資産を叩いて、我が家4人分の自転車を購入するということになった。カッチーとヒッチーはマウンテンバイク。エリーちゃんはクロスバイク。Tomochanは通勤・山と兼用にTrekking用のスペシャルバージョン。ブレーキはMaguraの油圧式ディスクこういう経緯のあったエリーちゃんの自転車なだけに、少々沈み気味。だけど、Viva France熱が功を奏して、今不在のヒッチーの自転車を借りて余分に付いたフォアグラを消化するぞ!と、また50kmのサイクリングへ行って来た。