震災における心のケァについて
この時間帯が一番相談が多い時間帯です。ホットラインがよくなる時間です。時間医学で言うと、一番精神状態がリラックスして深い睡眠をしている時間ですが極度の緊張、そして小さな物音でも起きてしまいますね。体育館など広い場所での床ばりの所でので寒さは特別でしょうから無理もありません。また、子どもの夜泣きや、高齢者の方もトイレなどで起きやすい時間です。震災後四日目の夜、疲労もピークに来ているのですが中々心配から眠れない方も多いと思います。でも、夜しっかり眠る事は大切です。避難所生活では生活のリズムも運動量も減りますし、日中動かず寝ていると夜中眠れず、昼夜が逆転する方もいますから注意して欲しいと思います。様々な質問の中で一番多い、子どもの精神的なケアについて引用記載させて頂きます。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・地震を体験した子どもの精神的ケアについてお父さん、お母さんへ大地震で大変な被害に遭われ、さらにいまだにきわめて不自由な生活を送られておられるご苦労をお察し申し上げます。大人でも耐えづらいこの様な体験は,子ども達にはもっと大きな心の痛手となっています。被災によって心に傷を受けた子どもには、精神的なケアが必要です。子どもと接する場合には次のような点に気をつけてやってください。○子どもに安心感を与えるように努力する。言葉だけではなく抱きしめたりするのも良い。 ○子どもが悲しみや恐怖の感情を話すようなら、十分に聞いてやる。恐怖の体験を思い出して、パニックになっているようなら、災害時と今は違うという事を子どもが理解できるように時間をかけて話す。 ○24時間、子どもを独りぼっちにしない。 ○他の子どもとよく遊ばせる。 ○年齢によっては、手伝える事があれば手伝いをさせ、自分が役に立つ存在として実感させる。 ○また、子どもが以下のような状態になり、それがいつまで続くとか、段段ひどくなるようでしたら、ためらわずにご相談ください。専門家が相談に応じます。 ○突然不安になったり、興奮する。 ○突然現実にないようなことを言い出す。 ○必要以上におびえたり、敏感すぎる。 ○落ち着きがなくなったり、集中力がなくなる。 ○表情の動きが少なく、ボーっとしている。 ○引きこもって周りの人との関わりがなくなる。 ○眠らない。 ○繰り返し怖い夢を見る。 ○著しい赤ちゃんがえりがある。 ○自分が悪いからこんなことになったとか、あれこれ心配しすぎる。 ○頭痛、腹痛、吐き気、めまい、頻尿、夜尿など体の症状や体の一部が動かなくなったり、時には意識がなくなり倒れるなどの症状がある。 災害後、お子さんに次のような症状はありませんか?被災した子どもさんの保護者の方へ表情が少なくボーっとしている事が多い。 話をしなくなったり、必要以上におびえている。 突然興奮したり、パニック状態になる。 突然人が変わったようになり、現実にないことを言い出す。 そわそわして落ち着きがなくなり、少しの刺激でも過敏に強く反応する。 イライラしていて暴れたりする。 吐き気や腹痛、めまい、頭痛、頻尿、おねしょ、眠れない、体の一部が動かないなどの症状を強く訴える。 今まで、言う事を聞いていたのに反抗をする。または、逆に急に素直になってしまった。 これらの症状がある場合は、非常に強い恐怖の体験をした時に起こる、心が撹乱した状態です。これを「急性ストレス障害」長期化すれば、「心的外傷後ストレス障害」といいます。こういう場合には、子ども達に次のように接してください。 ●怖かったことや、悲しかった事をゆっくり聞いてあげてください。「もう、大丈夫」「お父さんやお母さんがしっかり守ってあげるからね」「心配な事があったらなんでも言ってね」「あなたはちっとも悪くないんだから」「○○ができなくなっても恥ずかしくないんだよ」これらのことばは何度繰り返してもかまいません。●痛いところがあったらさすってあげましょう。●できるだけお子さんを一人にしないであげてください。こういった対応は、少なくとも2・3ヶ月から半年間、また必要に応じて、それ以降も絶えず繰り返しつづけてください。ふつうの時でもこの様な大人の態度は子育てに必要な望ましい態度です。 参考文献:日本小児精神医学研究会 編 「災害時のメンタルヘルス」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あと、よく子どもの、手が暖かくなると眠い時といいます。手に汗をかくとか、緊張していると手に力が入り握りしめている場合も多いですから、ハンドマッサージをすると熟睡が出来ます。ゆっくりと、手を握りしめたりするだけで安心する事もありますから試してみてください。