2007/09/15(土)17:59
15:陽だまりの中のオアシス (木村藤子さんとの対面 2 )
廊下の椅子に座っていると、相談を終えた人達をどうしても見てしまう。
不登校や嫁姑、仕事、恋愛問題などを相談しに来たのだろう。相談時間は5分~20分位。
足取りの重い人軽い人、タクシーに電話して足早に帰る人など様々である。
一目見ただけでは、どこにでもいる普通の人達・・・。
苦しんでいる時には周りがなんて幸せで、何故自分だけがこんなにも不幸なのかと
思ってしまうが、ここにいると皆それぞれ悩み苦しみながら生活しているのだ
というのがよくわかる。
やがて11時を過ぎた頃、10人くらいドッと人が入ってきた。(電車の到着時刻から10分後位)
玄関に近い所に座っていたため、あつかましいかなと思いつつ、玄関に立っている方々に
用紙を書く場所を説明した。しばらくして椅子に戻ったが、隣には中年の女性の方が
座っていた。明らかに深くつかれているような感じである。
あまりに重い雰囲気から影響を受けていることを察知し、他の人も来たため椅子を譲り
玄関すぐの観葉植物のある光溢れる窓側(玄関)に立つことにした。
明らかに先ほどとは違う空間。陽だまりの中の植物達はまるで木村邸の浄化装置のように
優しい雰囲気を生み出していた。
時々、私は植物のようにただただ光を浴び、風に吹かれ自然を感じ生きていきたいと
思う事がある。あるがままに生きることが出来れば、悩み苦しみがないのではないかと
思うときもある。けれども、生きていく以上、
全ての生物はそれぞれによって異なるが、苦しみというものを持っているのだと思う。
植物を見ていると暖かな光に包まれるような安らぎを覚える。まるで植物の一つ一つが
私に話しかけてくるような心地よい空間に私は酔いしれていた。
なんとなく、ゆったりとして順番を待っていた時の事だった。