55回を迎える毎日新聞主催の毎日芸術賞に、
永六輔さんが、長年にわたり、TVラジオで活躍した事を評して特別賞で受賞しました。
受賞の伝達が先月の29日にありまして、
当然、紙面でも取り上げられ、短いコメントが載っていました。
芸術賞だからか、ご本人は「何で貰ったのか分からないけど、頂ける物は貰います」
との事で、ご高齢でもあり、闘病中の永さんらしいコメントで、
「我が国の国宝や、世界遺産の建造物の一切は、
尺・寸で建造されていて、尺・寸を守った功績で受賞したい」と付け加えました。
コメントを発する能力は全く衰えを見せていませんで、
と故小沢昭一さんと国を相手に闘った事を述べておられました。
公的機関の度量衡をメートルにして尺貫の物差しを使わせない、
現行法が出来て、使ったり製造すると罰せられると言う実に愚かな法律でして、
小沢さんや永さんが
尺寸の差し金や物差しを掲げて大挙して警察署に自首した経緯があり、
文言は一切変えずに罰する事だけはしなくなりました。
こういった行動や批判が国にとっては面白くないと思われ、
十分に資格がある文化勲章を受章していない原因かも知れません。
エキセントリックなところが面白く温かい人格の持ち主ですので、
幅広いファン層に支えられています。
右か左かといえば左の方なので、
偉大な文化人ですが日経新聞私の履歴書には寄稿の依頼はなさそうで、
有っても素直に引き受けるとも思えません。
しかし、このような方のお陰で今のこの国が何とか保てているような気がします。