以前傾聴ボランティアの講座で自分の価値観をチェックしなおす時間があった。
今一番自分が大切にしている言葉と大切にしていない言葉をプリントのなかのたくさんの用語から3つずつ選ぶというものだった。
そのなかに「芸術的」ということばがあった。
それを大切と言ったひとと大切でないと言ったひとがいた。
大切でないと言ったひとは芸術作品を観賞はするし、感銘を受けることもあるが、自分が芸術をなすということ、例えば絵を描くことなどを考えたとき、それはかんべんしてほしいと思うのだそうだ。
そう考えると芸術はどこか差別的であるかもしれない。選ばれたひとのものであり、芸術というものを真ん中において境界線ができるのかもしれない。
好き嫌いだけでなく、わかるわからない、知っている知らない、できるできない、うまいへたというふうな境界線もある。
芸術が至上だとすれば、その境界線には意味が生まれる。単なる区別ではなくなる。生きとし生けるものはすべからく不平等なのだからそれもいたしかたのないことなのだろう。
そのプリントのなかからわたしが一番にえらんだのは「あるがままの」ということばだった。かっこつけるのがいささかしんどくなっているからかもしれない。
これって楽チンな言葉にも聞こえるが時にこのうえなくしんどいこともある。選ばれていないあるがままの自分を認めるのはけっこうつらかったりもするから。
ちなみに選んだあと二つの言葉は「配慮のある」と「寛容な」だ。他人にそれを求めるとけっこうつらい目にあったりもするのだけれど・・・。
次点は「おもしろい」だ。なにがあっても笑っていたい、という思いも捨てがたくあるらしい。
その時々で変化していくのかもしれないが、改めて考えてみると自分の輪郭がうっすらと見えるような気がしてくる。
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ちなみに書かれていた用語は以下の通りです。
楽しい・配慮のある・本物の・芸術的な・向上心のある・まっすぐな・
道徳的な・仲のよい・暖かい・誠実な・優れた・個性的な・正しい・
善良な・生き生きとした・効率的な・純粋な・立派な・冒険的な・
いとおしい・思慮深い・満ち足りた・得な・社会のための・美しい・
快適な・寛容な・真実の・幸せな・競争心のある・正義の・献身的な・
面白い・支持的な・あるがままの・すばらしい・野心的な・正直な・
良心的な・輝いている
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