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2010.06.27
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7,<帰還>

まじろ村に戻ったユナ達に、村人達の埋葬をようやく終えた村長がその姿に気付
き、駆け寄ってきた。

「おお!!お主ら無事だったか!」

村長は笑顔で迎えてくれたのだが、クロノスの姿を見て、顔が強張った。

「ケガしたのか!?大丈夫か?!」

クロノスは全身血まみれだった。
大量の血を浴び、それを吸収できなかったコートから、今もまだ血が滴り落ちていた。

「ああ、これはまるまじろのだ。」

それを聞き、村長の顔がぱあっと輝いた。

「奴を倒したのか?!」

「ああ。まるまじろは死んだ。」

「お、おお...!!」

村長は、クロノスの両手を握ると涙を流した。

「これで村人達も報われる!!ありがとう、ありがとう!」

ユナ達は、村長から報酬を貰い、村人達のお墓ひとつひとつにお参りすると、ま
じろ村を後にした。

「ユナ、もう遅いし今夜は宿に泊まるか。」

「うん!」

まじろ村の隣の村は、歩いて行ける距離にあって、ここからはそう遠くない。
隣町までの道は、一本になっており、通路の周りには木が覆い茂っている。
夜風が気持ちよく、ユナは歩きながら目を閉じた。

「あたし、幸せかも~」

「ん?」

「なんでもないw」

「そか?俺、今回かっこよかったな。」

「も~自分でゆってる~!!」

「村が見えて来たぞ。」

「あ、待って~!」

急に早足になったクロノスを後ろから追いかけながら、ユナはクロノスに
聞こえないように呟いた。

「クロノス好き。」

この広い背中を、いつまでもいつまでも追いかけていこう。
ユナは心の中でそう思った。







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Last updated  2010.06.27 19:12:51
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