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テーマ:ひとり言・・?(17610)
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どうもここ最近の骨髄移植はうまくいかない。
救急にいるときとは違った辛さがこの病棟にはある。 若くして移植3日後に逝ったKさん。 彼にはまだ3歳と7歳の子供がいた。クリーンルームに入って子供と逢えないまま 移植3日目、腎機能障害と多臓器不全を起こし全身の浮腫と呼吸不全に陥った。 すでに彼の意識はなく、顔も浮腫のため腫れあがりまったく以前の元気だった頃の面影はなくなってた。 奥さんはそんな彼の姿をまだ幼い子供たちに見せることができずに どうすることもできない。 その状態になって6時間後、彼の心臓は動かなくなった。 死後処置を終えて何ヶ月ぶりかに自宅に帰る彼の傍で、子供たちは『お父さん、寝たままおうちに帰れるの?』とわたしたちに言った。 今までの長かった彼の闘病生活を思い出し、生きる希望を1%に賭け移植に踏み切った彼と家族の気持ちを考えたらやりきれなくなって 久しぶりに自分以外のことで涙を流した。 まだ生きたい人たちを救えず、『もう死にたい』という家族にすてられた老人をも救うこともできない。 どうして人生はうまくいかないんだろう。 彼は移植をしなければ 状態は悪いながらもまだ生きられたかもしれない。 でも、わずかに残された可能性に賭けた彼の勇気もわかってあげたい。 友達のようにいろんな話をして 笑いあって お互いの悩みを話してきた患者さんたちを 今まで何人見送ったんだろう。 時々、ホントにへこんで立ち直れなくなる。 いったい わたしたち看護師に何ができるんだろうか。 医者のように患者を助けることもできず、家族のように心の拠り所にもなれない。 それでも 『あなたがいるからここの病棟に入院させてもらいました』という患者さんの言葉がある限り、わたしは看護師を辞めないだろうな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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