赤い女
小学生の時、自宅1階の部屋で昼寝をしていたら雨戸も閉まってるはずの窓がいつの間にか開いていて赤い女の人がこっちを見ているのに気付き、目を覚ましました。たぶん夕方だったと思う。女は全身が赤かった。服や靴や顔の色、全てが。私は仰向けの状態だった。窓の方をむこうとしたら突然、体が動かなくなった。でも左目に感じる女の気配。体は動かないけど不思議な現象。動かなくなった私を、私が上から見ていた。どちらも私で、意識ははっきりしてる。動かない体と戦うこと数分。女がニヤリと笑った。不気味な感じだった。その瞬間、体が動いた。上から見てる私も居ない。びくびくしながら女を見ようとすると姿はない。急いで起き上がった時、引き戸のキィーという音。慌てて窓越しに引き戸を見ると揺れている。でも、女の姿は、もうない。だけど、確かに居たんだ。その後家族に話したが誰も信じてはくれなかった。