あのころの私はボロキレのように疲れ果てていました。

当時はそんなことを振り返る余裕もないほど
ただがむしゃらに前だけを見て進んでいたけど
今になってわかる。

限界だったと。

反りの合わない上司と一触即発の日々。
深夜まで続く残業。徹夜の日もあった。

本当に仕事が楽しかったのか、今となってはもうわからない。
だけど、「楽しい」と思い込むことで
やっと自分が立っていられたように思う。


「もう少しいい加減に生きて見ませんか？」とメールをくれたのは
師匠のTさんでした。

楽になりたかった・・・。
私の心に寄り添って、癒して、安心できる場所へ運んでくれる
そんな懐に余裕のある人があの頃の私にはどうしても必要だった。

もし、私が転職しなかったら
自分自身のことで精一杯になるということもなかっただろうし、
あなたを思いやって、寄り添って諭して
時には罵声を浴びせ、
それでも一緒に歩いていけたかもしれないね。

つまらないことにイライラすることもなかっただろうね。

限界を感じていました。過酷すぎました。
自分のことだけでも精一杯なのに
追い討ちをかけるようにしがみ付かれた時、
それを抱え込んで運んであげられるほどの技量は
私にはなかった。

あのころはそんな風に考えていたんだ。

本当に、自分自身が限界だったんだ。

2年後に会ってお互い認め合えたらまた歩き始めよう。
その言葉だって、その時の私の本音です。
とにかく、私は目の前の上司に潰されないように
必死で仕事にもがき苦しんでいました。
2年もすれば、仕事にも慣れて
また心に余裕ができるんじゃないかって。

でも、そうはならなかった。
仕事クビになったんだもん。
言いたいことは山ほどある。
上司の立場が悪くなったとき、
まだ新人でなにも知らないとたかをくくられて
私はたった一人で戦場へ向かわせられた。
全ての失態を私のせいにして、クビにする。
それが上司の作戦だったんだね。

ところが私はそんなにバカじゃなかった。
上司のミスを見抜いてしまったんだね。
戦死するはずの場所で私は
敵と手を組んで、本当の敵が誰かを伝えるスパイになった。
会社の人間として、会社の落ち度をカバーするべきところで
私はそうはしなかった。
強敵の上司を槍玉に上げる、ただの憎悪に満ちた一個人の私だった。
結局、私が上司を追い詰める形になった。
そしたらどうなったと思う？

クビさぁ。

私は今でも納得なんかしてないよ。

戦うという選択肢もあった。
でも、もう関わりたくないって気持ちの方が勝ってたんだね。

東京本社のSEさんや、盛岡営業所の社員はみんな
ちゃんとわかってくれてたんだ。
もう、それだけで私は満足だったんだ。

バトルの続きは来世に持ち越し。
もう、二度と会いたくない。

そんな風に体を硬くして歯を喰いしばって
あの頃は生きていたんだね。




そんな時に、
ふわふわと春の風みたいに暖かくて居心地のいい場所が
あったんだ。
凍てついた心を溶かしてくれるような存在があったんだ。
争いをやめて平和に自分の道を進むように指南してくれた人。

ついていきたい


そう思ったんだ。

ごめんね。
嫌いになったとか、もう顔も見たくないとか、
拒絶してるとかじゃないんだよ。
だから、自分を責めたり、どうせ俺なんか・・・って思わないで欲しい。
違うから。

私にとって大切な人であることに変わりはないんだよ。


これは私の弱さなんだよ。
弱い自分を導いてくれる暖かい存在が私には必要だったってこと。
私自身が春風の中を笑いながら鼻歌交じりで歩いていけるように
そういう人生を送っていけるために必要な存在が欲しかった。

自分だけが幸せになるように
うまくやって、あなたを欺いて裏切ったつもりはないよ。
あなたがつまづいたときや、苦しくてバタバタともがいている時は
力になりたい。
それは、別に付き合っていなくても、友人としてできることだからね。
いや、それを望んでいないと言われてしまったら
私にできることはもうなにもないんだけど。

誤解しているのか、わざと歪めて言っているのかわからないけど
木は残ってる。私には見えている。
たとえ葉っぱが一度落ちたとしても
また違う形で葉は伸びる。木は成長し続ける。


・・・。


でも、今は心の痛みを大声で叫ぶことも大事だよね。
恨みを、嘆きを、ちゃんと受け止めているから。
私だって胸が痛むさ。
私は結局あなたを一人ぼっちにさせてしまったね。
出会う前よりひどい状況になってしまったね。
ごめんね。








だけどさー、
なんでもかんでも結びつけてトラウマ増やすのやめれ！
あほか！
つーかさ、自分寝坊しといて
渋滞にまきこまれて
タクシーの運ちゃんその他周囲の車、犬猫に迷惑かけんなボケ！
そんでタクシー代負けてもらったってか？このすっとこどっこい！