CAPTAINの航海日記

2009/01/24(土)07:46

センバツで思い出した人たち

野球大好き!(504)

センバツの出場校が、発表になりましたね。 史上初となった早慶同時出場が話題になっていますが、個人的には21世紀枠の3校が気になっています。春夏通じて初出場となった宮城県の利府の選出には同校が21世紀枠にありがちな伝統進学校でも過疎地校でもないだけに驚いたのですが、それ以上に興味を引いたのは、滋賀県の彦根東。藩校をルーツに持つ同校は実に56年ぶりの出場になりますが、実は56年前に出場した時のエースだった中川隆さんが私の父の元勤務先(府中市にある小さな水道屋でした)の同僚だった時期があるので、妙に身近に感じてしまうんです。 56年前の彦根東は初戦敗退したのですが、その時のピッチングが認められたのか、中川さんは卒業後毎日オリオンズに入団。プロ2年目の1955年にはなんと最優秀防御率のタイトルを獲っています。その後は低迷して1961年に引退し、巡り巡って父の同僚となった次第。「もう少し活躍した時期が後だったら解説者になれていたかもわからないな」と父はよく言ってました。 そういえば、これも父から聞いたのですが、1960年代にカープでクリーンナップを打っていた興津立雄さんも、高円寺だか阿佐ヶ谷だかで水道屋を自営していたとのこと。興津さんこそ広島でコーチや解説者をする口はあっただろうに、球界と(更には広島とも)スパッと縁を切ったのはすごいなと思います。 ついでに言うと、利府、彦根東とともに今年の21世紀枠に選ばれた大分上野丘(こちらも旧制大分中学をルーツとする伝統校)のOBにも、中川さんと同時期にオリオンズで活躍しクリーンナップを打った葛城隆雄さんがいます。いわゆる黒い霧事件に巻き込まれる形で引退した経緯もあって、この方も引退後は球界とは無縁でした。確か沢木耕太郎の「さらば宝石」というノンフィクションだか短編小説だかに書いていたと思うんですが、引退後は自動車整備の仕事をしていたんじゃないかな? その「さらば宝石」の主人公として取り上げられた榎本喜八さん(なんと名球界有資格者(会員ではない)です)もまた、奇行が噂された結果引退後は球界に残れずじまいで、中野区でマンション経営しているというし、有名選手であっても引退してから球界と縁を持たないプロOBは結構いらっしゃるものですね。 それはともかく、今回21世紀枠に選ばれた3校の健闘を、期待したいものです。 打撃の神髄ー榎本喜八伝

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る